原発のない社会をめざして 2014年11月

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<衆院選>原発政策 各党公約出そろう

【<衆院選>原発政策 各党公約出そろう】
河北新報 2014年11月29日

衆院選(12月2日公示、14日投開票)で主要政党が掲げる原発政策の公約が出そろった。各党とも福島第1原発事故を踏まえ、原発再稼働の是非や目指す方向性を示したものの、「核のごみ」の最終処分を含む核燃料サイクル政策への言及は有無が分かれた。

各党の公約は表の通り。

原発政策は「依存度を可能な限り低減」(自民党)、「2030年代の稼働ゼロ」(民主党)、「新設は認めない」(公明党)など、将来的に原発依存から脱却し、原発比率を下げる方向性は各党で共通だった。共産党と生活の党、社民党は、原子力規制委員会による新規制基準の適合性審査中の原発を含め、再稼働を認めないと明記した。

ただ、自民党は唯一、原子力を「重要なベースロード電源と位置付け、活用する」と併記。脱依存なのか推進なのか、スタンスの曖昧さに有権者が戸惑う可能性がある。

一方、青森県六ケ所村で計画されている使用済み核燃料の再処理や、高レベル放射性廃棄物の最終処分など、原発稼働と切り離せない関係にある核燃料サイクル政策には、自民、民主、生活の各党が言及していない。

維新の党と共産、社民は、サイクルの廃止や撤退を明記。公明は使用済み核燃料の直接処分も視野に見直しを検討し、処分地の見通しが立たない高レベル廃棄物の最終処分も「解決の道を検討する」とした。次世代の党も「サイクルと、最終処分場の選定問題に具体的な結論を出す」と踏み込んだ。

各党の公約について、元経済産業省職員で、NPO法人社会保障経済研究所(東京)の石川和男代表は「原子力政策はフロントエンド(燃料製造-発電)とバックエンド(再処理-廃棄物最終処分)の両方がないと不完全。政権担当経験があり、バックエンド政策の難しさを知る自民や民主は公約に書きにくかったのだろう」と分析。「政策実施に伴うコストなど国民に耳障りな部分は各党とも触れていない」と物足りなさを指摘した。

政策の具体的な工程や実施に伴うマイナス面への対策といった判断材料がないと有権者も賛否を示しづらいのは事実。論戦では、各党がより具体的に政策を提示し、議論する必要がありそうだ。

原発政策 各党公約

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首都圏71選挙区 野党次第でオセロのような“逆転現象”も

【首都圏71選挙区 野党次第でオセロのような“逆転現象”も】
日刊ゲンダイ 2014年11月26日

選挙の勝敗を決する主戦場は、やはり選挙区数の多い首都圏と大阪である。東京、神奈川、千葉、埼玉は、合わせて71選挙区もある。しかも、毎回、激しく勝敗が入れ替わる。

東京選挙区は、前回、野党が乱立した結果、自公が22勝3敗と大勝したが、今回は野党の候補者調整が予想以上にうまく進み、自公は8勝に終わる可能性がある。14区の松島みどりは、落選濃厚だ。

その反対に神奈川は、候補者調整に失敗し、野党が潰しあう情勢である。

埼玉、千葉のオセロゲームも面白い。前回選挙で埼玉は13勝2敗で自民が圧勝、千葉は11勝2敗で自民が野党を蹴散らしたが、前々回はと言うと、埼玉は0勝15敗、千葉が2勝11敗と自民惨敗なのである。

順番からいくと、今回は野党の番になるのだが、実際、埼玉は野党が強い。前回は候補者乱立で自滅したが、今回は違う。きれいに候補者調整が進んでいて、野党同士が潰しあう選挙区は一つもない。

一方、自民党は1、3、4、7、12、14区が1回生。6、9、15区が2回生。突然の解散に右往左往だ。自民党で優勢なのは2区の新藤義孝(当選5回)、8区の柴山昌彦(4回)、10区の山口泰明(4回)くらいだろう。

「野党候補のうち、7区の小宮山泰子は生活の党から民主へ鞍替えして出馬する。13区の山内康一はみんなの党から民主へ移った。こうしてみていくと野党はかなり善戦するんじゃないですか。前回も勝っている民主の枝野幸男幹事長や比例復活している1区の武正公一、無所属で圧勝した小泉龍司らは堅い。自民の1回生はみんな得票率が30%台だったから、野党へのアゲンストがやめば、ひっくり返されますよ」(地元選挙関係者)

千葉では生活の党から維新に移った太田和美が8区の野党統一候補になって自民・桜田義孝に挑む。4区の野田佳彦は堅く、1区の田嶋要も優勢。2、6、9区は接戦だが、うち2、9区の自民は1回生だから、野党がまとまれば、吹っ飛ぶ。首都圏の71選挙区で、野党がオセロ現象を起こせば、安倍自民が青ざめる展開も大アリだ。

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戦争行く?選挙行く?

選挙に行きましょう。12月2日公示、14日が投開票ですよ。

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自民「電源構成 夏までに結論」 原発、経済政策 野党は批判

【自民「電源構成 夏までに結論」 原発、経済政策 野党は批判】
東京新聞 2014年11月24日

自民党の稲田朋美政調会長は二十三日のNHK番組で、原発や火力、再生可能エネルギーなど将来的な電源構成の比率について、来年夏までに党としての結論を出す意向を示した。

番組では、主要政党の政策責任者らがエネルギーや経済政策などをテーマに討論した。稲田氏は電源構成比に関し「原子力の(昼夜を問わず常に一定の出力で稼働する)ベースロード電源としての割合をしっかりと示していく」と述べた。

民主党の福山哲郎政調会長は「地域経済に貢献する再生可能エネルギーを普及して、二〇三〇年代に原発ゼロを目指す」と主張。共産党の小池晃副委員長は「原発をベースロード電源に位置付けるから、再生可能エネルギー(買い取り手続き中断)の問題が起きた」と政府の対応を批判した。

一方、アベノミクスと呼ばれる経済政策について、公明党の石井啓一政調会長は「株価の上昇、企業収益の拡大、雇用情勢の改善で大きな成果を上げた」と継続の必要性を強調した。

これに対し、維新の党の柿沢未途(みと)政調会長は「物価が上がっても給料は上がらない。株価上昇の陰で年金改革が先送りされた」と主張。次世代の党の桜内文城(ふみき)政調会長は「軌道修正すべきだ。金融政策に過度に依存している」と指摘した。

生活の党の松崎哲久政審会長代理は「格差が拡大して中間層に十分な所得が回らない」と批判。社民党の福島瑞穂副党首は「方向性が間違っている。雇用の破壊につながる格差拡大政策だ」と述べた。

政府は四月に閣議決定したエネルギー基本計画で、電源別の構成比率を示せなかった。東京電力福島第一原発事故以降、脱原発を求める声が高まり、与党と政府の間で協議がまとまらなかった。

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みんな解党で加速 埼玉、千葉、神奈川46選挙区で自公半減

【みんな解党で加速 埼玉、千葉、神奈川46選挙区で自公半減】
日刊ゲンダイ 2014年11月21日

お家騒動でグチャグチャだった「みんなの党」がついに解党した。これで野党の合従連衡はさらに加速する。「今なら勝てる」と思い込み、ハタ迷惑な師走選挙に踏み切った安倍首相だが、その読みはどんどん狂っている。

総選挙の縮図となるのが、東京をぐるりと囲む埼玉、千葉、神奈川の3県46選挙区だ。時々の“風”をモロに受け、選挙のたびにオセロゲームのごとく勢力図が塗り替わる。有権者がアベノミクスの失敗にノーを突きつければ、自公与党は現有39議席(小選挙区当選)の半数を失う可能性すらある。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。

「今回の選挙は野党の協力態勢が、これまでとは違います。前回は民主党政権への失望と野党候補の乱立で、自公大勝を許した。それを教訓に党本部のトップダウンではなく、地域事情を織り込んで選挙区ごとに一本化作業が進められています。民主党の枝野幹事長は放任・容認の姿勢ですし、みんなの所属議員の多くが民主に合流することで話はまとまりやすい。過去にもオセロ現象が続出した埼玉、千葉、神奈川の選挙区で、前回も得票率50%以下と、地盤の緩い自公議員は戦々恐々でしょう」

■埼玉では民主と維新が順調に調整

前回の2012年総選挙で、自公の小選挙区戦績は39勝7敗。自公有利の選挙だったのに、得票率50%を割り込んだのは別表の通り33人を数える。全体の7割を超え、甘利明経財相や「ヤンキー先生」こと義家弘介副幹事長のほか、副大臣経験者もゴロゴロいる。

それ以前の選挙をみると、郵政民営化が争点だった05年は自公の41勝5敗、政権交代選挙の09年は5勝41敗。05年と12年は遜色がないように見えるが、05年の50%割れ当選は9人のみ。12年とは勝ち方が違うのだ。

「埼玉では民主と維新の党の調整が非常に順調に進められている。候補がバッティングしていた3区、4区、9区はすでに話がまとまっています」(永田町関係者)

3県で盤石なのは菅義偉官房長官(神奈川2区)、森英介元法相(千葉11区)、浜田靖一元防衛相(千葉12区)、小泉進次郎議員(神奈川11区)くらいのもの。

特に前回も30%台と得票率が低かった選挙区を落とせば、自公は22議席と半減。50%以下が全滅すれば6勝40敗だ。となれば、安倍自民党は総崩れとなる。

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敦賀原発、再び「活断層」 運転困難に 規制委追加評価書案決定

【敦賀原発、再び「活断層」 運転困難に 規制委追加評価書案決定】
Yahoo News 2014年11月19日

敦賀原発


原子力規制委員会の専門家調査団は19日、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内にある破砕帯(断層)について、原電の新知見に基づく追加の評価会合を開き、「将来活動する可能性のある断層(活断層)」との評価書案を決定した。活断層の真上にある2号機は再稼働が極めて困難になる。

規制委は昨年5月、2号機直下を走る「D-1破砕帯」の延長上で確認された「K断層」をめぐり、活動性の目安となる「13万~12万年前以降」に活動した可能性が否定できないと認定。KとD-1は一連の構造のためD-1にも活動性を認める評価書を作成した。

ただ評価書は「新しい知見が得られた場合、見直すこともあり得る」と記載したため、原電は昨年7月、K断層の上部にある地層の年代を特定し、「断層に活動性はない」との報告書を規制委に提出していた。

調査団は今年1月に再度現地調査を実施し、5回の追加会合を開いた。新しい評価書では、原電側の新資料を「断定できない」などとことごとく否定した。

原発の新規制基準は、地盤をずらす断層(活断層)上に原子炉建屋など重要設備の設置を禁じている。

規制委は全国6カ所の原発の破砕帯調査を実施しており、結論が確定したのは「活断層はなし」とした関西電力大飯原発(福井県)のみで、東北電力東通原発(青森県)では活断層の疑いを示している。

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安倍首相:衆院解散表明 メッキはがれたアベノミクス 浜矩子・同志社大教授

【安倍首相:衆院解散表明 メッキはがれたアベノミクス 浜矩子・同志社大教授 】
毎日新聞 2014年11月19日

景気は悲惨な状況だ。消費や設備投資といった内需が低調なうえ、円安効果は輸出額よりも輸入額を増やす方向に働いて外需も伸び悩んでいるからだ。消費税増税だけのせいだろうか。アベノミクスのメッキがはがれ、本当の実態が見えてきたのではないか。

アベノミクスの問題点は、ご祝儀相場のように市場をあおり、株価を上げれば、皆が元気になると考えたこと、そして「円安が進めば日本経済は成長する」という時代錯誤の考えで政策を進めたことにある。

これらの問題点の結果が今の景気だ。実体経済がここまで追い込まれる中、消費税を再増税してはつじつまが合わない。財政再建の観点からは禍根を残すが、増税の延期はアベノミクスの当然の帰結と言える。

でも、アベノミクスの失敗と衆院解散・総選挙との間に脈絡はない。将棋で負けそうになったからといって、将棋盤をひっくり返すようなものだ。

「野党の準備の整っていない今なら選挙に勝てる」との安倍晋三首相の思いしか見えない。本来であれば国会で説明をし、論戦を経て仕切り直しの方向を示すべきなのに、衆院選で目くらましをしようとしている。

国会論戦という民主主義のプロセスを無視し、国民を愚弄(ぐろう)する行為だと思う。

日本経済が抱えている一番大きな問題は、豊かさの中の貧困問題だろう。富が偏在しているから中低所得者の財布のひもが締まり、消費が盛り上がらない。

今やるべきことは、富者をますます富ませる株高・円安推進策ではない。弱者救済の観点を前面に出した、貧困世帯や低所得者の生活支援だ。

消費税増税も安易に先送りするだけでなく、その間、軽減税率導入といった有効な低所得者対策を考えてほしい。同時に、高額商品に「加重税率」をかけるなど、お金持ちから税金をとれるようにする努力も忘れてはならない。

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政権復帰でやりたい放題 総選挙でサヨナラ「原発推進議員」

【政権復帰でやりたい放題 総選挙でサヨナラ「原発推進議員」】
日刊ゲンダイ 2014年11月16日

国民のドッチラケムードとは正反対に、永田町は解散・総選挙に向かって突っ走り始めた。安倍自民は選挙の争点を「増税先送り」「アベノミクスの成否」なんて言っているが冗談じゃない。

特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認、TPP(環太平洋経済連携協定)協議への参加、消費税増税…。安倍政権が世論を無視して強引に推し進めた愚策はキリがない。争点はハッキリしている。国民を蹂躙し続ける安倍自民をこのまま許すのか――ということだ。中でも絶対「落選」させないとダメなのが原発議員のメンメンだ。

福島原発事故を受けて急激に国民の間で高まった「脱原発」の動き。前回(2012年)の総選挙で争点に浮上したが、「脱原発」候補が乱立。全300小選挙区のうち、自民候補者と3党以上の脱原発候補者が争った「乱立区」は約7割の220区に上った。その結果、「脱原発票」は分散し、組織票を持つ自民候補を当選させることになったのである。

選挙では原発政策について「電源構成のベストミックスを確立する」なんてボカしていた自民は政権に返り咲いた途端、やりたい放題。「日本の原発は世界一厳しい基準がある」と大ボラを吹き、全国の原発再稼働に向けてまっしぐらだ。旗振り役となっているのは、昨年5月に発足した自民党の「電力安定供給推進議員連盟」(細田博之会長)だ。

■自民で衆参約140人

「原発の早期再稼働や審査の迅速化などを繰り返し政府に働きかけている議連で、衆参で約140人が参加しています。今年2月の都知事選では、脱原発に目覚めた小泉元首相が細川元首相の応援演説で<核のゴミは捨て場がない>と訴えていたことに対し、すぐに<使用済み燃料は容量が小さいから大丈夫>という内容のリポートで反論しました」(経済ジャーナリスト)

原発議員


そんな「原発議員」は別表の通り。「政治とカネ」問題が発覚した江渡聡徳防衛相や、うちわ問題で辞任に追い込まれた松島みどり前法務相のほか、選挙区に原発を抱えていたり、パーティー券を購入してもらったりしている電力会社とズブズブ関係の議員ばかりだ。総選挙でも「脱原発なんてコワくない」と高をくくっているのだろうが、対立候補の一本化が進めばどう転ぶか分からない。脱原発活動などを支援している「脱原発政治連盟(緑茶会)」の竹村英明代表はこう言う。

「脱原発支持の裾野は確実に広がっています。あとは有権者が選挙で投票行動に移せばいい。民主党が躍進した前々回(09年)から前回(12年)の総選挙は約1000万人の有権者が棄権しましたが、棄権は原発推進議員を増やすだけ。原発候補を落選させるためには、少しぐらい未熟でも対立候補に一票を投じるべきです。そうすれば日本の原発政策は必ず変わります」

いよいよ原発議員にトドメを刺す時だ。

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「国益に反して何が悪い?」池上彰が朝日叩きとネトウヨの無知を大批判!

【「国益に反して何が悪い?」池上彰が朝日叩きとネトウヨの無知を大批判!】
LITERA 2014年11月16日

11月14日、ついに朝日新聞の木村伊量社長が辞任した。だが、15日の朝刊に掲載された辞任のことばを読むと、中身のない反省の言葉が並んでいるだけで言論機関としての矜持は皆無だ。

いや、社長の対応だけではない。一連のバッシングは明らかに官邸や右派勢力による不当な圧力なのに、それに抗する姿勢をまったく見せることができず、自分たちが損ねた慰安婦問題の信用性を回復するために新たな史実を発掘しようとする気概もない。いまの朝日は食品偽装が発覚したレストランみたいに、ただ頭を低くして嵐が通り過ぎるのを待っているだけだ。
 
一方、そんな朝日と対照的に、最近、言論人としての原理原則を強く打ち出しているのが、その朝日にコラムの掲載拒否をされて話題になった池上彰だろう。池上は、朝日の言論封殺の被害にあったにもかかわらず、「週刊文春」(文藝春秋)での連載で、「罪なき者、石を投げよ」というタイトルの文章を発表。他紙も同様に自社批判を封印していることを指摘したうえで「売国」という言葉を使う朝日バッシングの風潮に警鐘を鳴らして、読者から高い評価を得ていた。

その池上が、ここにきて、さらに踏み込んだ発言をしているのだ。

たとえば、そのひとつが「世界」(岩波書店)12月号での発言。この号は「報道崩壊」が特集なのだが、池上はジャーナリストの二木啓孝との対談で、朝日バッシングを取り上げ、こんな本質的な問題提起をしている。

〈今回、一番私が違和感を覚えるのは、「国益を損なった」という言い方です。極端な言い方をすれば、メディアが「国益」と言い始めたらおしまいだと思います。〉
〈これが国益に反するかどうかと考え始めたら、いまの政権を叩かないのが一番という話になるわけでしょう。それでは御用新聞になってしまう。私は、国益がどうこうと考えずに事実を伝えるべきで、結果的に国益も損ねることになったとすれば、その政権がおかしなことをやっていたに過ぎないと思います。〉


たしかに、朝日バッシングでは、産経や読売といった新聞、「週刊文春」や「週刊新潮」(新潮社)などの雑誌から、やたらこの「国益」という言葉が発せられていた。朝日は国益を損ねたのだから、国際社会に対して説明せよとか、廃刊して責任をとれ、という意見までがとびだした。

しかも、この言葉を使うのは、右派メディアにかぎらない。朝日や毎日新聞などもふくめたあらゆるメディア関係者の間でこの言葉が普通に使われ、権力批判を放棄するエクスキューズになっている。

まさに池上の指摘は、いまのメディアが抱える最大の病理を鋭く指摘したかたちだが、しかし、池上はこの対談で、新聞やテレビ、週刊誌だけでなく、ネットについても鋭く切り込んでいる。

〈嫌韓だけでなく、かつては絶対に使ってはいけないとされた差別用語が臆面もなくネットには飛び交っていますね。(中略)書き放題のネットを唯一の情報源としている人たちには、出版界や新聞などとは全く別の“常識”が生まれているのではないでしょうか。〉
〈ある大学で講義をしたとき、レポートの裏に学生の質問が書いてあって、「日本のメディアはみんな在日に支配されているというのは本当ですか」と。かなりの部分の若者たちがそうしたネット言説を信じているんですね。〉


こうした現状認識を開陳した上で、ネットにはびこる嫌韓・反中、そして日本の誇りという言葉の裏にあるデタラメを暴きだすのだ。

〈歴史的な発展段階で通る過程において起きることを、韓国だから中国だからこうなんだといって叩いている。ちょっと前は日本だって同じだったよ、という歴史も知らないまま日本の誇りを持つというのは、非常に歪んでいます。〉
〈「昔はよかった」とか「取り戻そう」というのも、その「昔」とは何なでしょうか。日本はいま街にゴミを捨てる人もいないけれど、一九六四年の東京オリンピックの前に一大キャンペーンが行われるまでは本当にゴミだらけで、青山通りから渋谷は、風が吹くとゴミが舞っていた。〉 
〈昔から日本は清潔好きで、行列はちゃんとつくる優等民族だという発想がこわいですね。民族の問題じゃない。発展段階や政治体制の問題なのに。〉


そして、侵略戦争や慰安婦問題についても、はっきりと日本に責任があることを明言したのである。

〈国益について言うと、ドイツは七〇年間「ナチスのドイツといまのドイツは違う」と言い続けてきて現在がある。日本が慰安婦問題で「昔の軍国日本の行為です。平和国家日本は違う」ときちんと言えなければ、昔の日本は悪くなかったと主張していると受け止められるでしょう。そういう大局観がないと、それこそ国益を損ねますね。〉
〈だって、何百万人もの日本人を死に追いやった責任が誰かにあるわけでしょう。ドイツは経済的に発展するためにも謝罪をし、周辺の理解を得なければならなかった。さらには、自国の通貨マルクを捨ててでもユーロを選ぶことによって信頼を勝ち取るしかなかった。そこまでのことを甘受しているドイツと、周りを悪しざまに言うことがうけている日本と、相当差がありますね。〉


どうだろうか。いくら発言の舞台が岩波の「世界」だとはいっても、池上は特別、左派的な論客ではない。しかも、テレビや大手新聞などで活躍しているメジャーな存在である。

最近のマスコミを活動の舞台にしている評論家やコメンテーターは池上と同じようなことを思っていても、炎上や右派からの攻撃を恐れて、それを口にすることができない者がほとんどだ。それどころか、発言のたびにいちいち「私は愛国者だが」とか「国益を考えても」というエクスキューズをつけるのが、テレビでのコメントの作法にさえなってしまっている。

そんな中で、ここまで正論をはっきりと口にできるとは……。正直いって、これまでは、池上のことを“ただの中立病”“バランス感覚だけの”と思っていたが、認識を改める必要があるだろう。もしかしたら、「言論」ということにかんしては、今、池上彰という人が一番、真っ当なスタンスをもっているのではないか。それとも、バランス病の池上サンがここまでいいたくなるほど、全体が右に寄っているということなのか。

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川内原発再稼働について  内田樹

【川内原発再稼働について  内田樹】
BLOGOS 2014年11月12日

朝日新聞から川内原発再稼働についてインタビューを受けました。
本誌掲載後にブログに上げます。

九州電力川内原発の再稼働に同意した鹿児島県の伊藤祐一郎知事は7日の記者会見で自信ありげに再稼働の必要性を論じていました。私は「事態は『3・11』以前より悪くなってしまった」と感じました。

原発で万が一の事故があれば、電力会社も国の原理力行政も根底から崩れてしまう。「福島以前」には原子力を推進している当の政府と電力会社の側にもそのような一抹の「おびえ」がありました。でも、東京電力福島第一原発の事故は、その「おびえ」が不要だったということを彼らに教えました。

これまでのところ、原発事故について関係者の誰ひとり刑事責任を問われていません。事故処理に要する天文学的コストは一民間企業が負担するには大きすぎるという理由で税金でまかなわれている。政府と東電が事故がもたらした損失や健康被害や汚染状況をどれほど過小評価しても、それに反証できるだけのエビデンスを国民の側には示すことができない。彼らは原発事故でそのことを「学習」しました。鹿児島県知事は「たとえこのあと川内原発で事故が起きても、前例にかんがみて、自分が政治責任を問われることはない」という「事実」を知った上で政治決定を下したのです。

僕も彼らが利己心や邪悪な念によって原発再稼働を進めているとは思いません。彼らは彼らなりに「善意」で行動している。主観的には首尾一貫しているんです。でも、それは、せいぜい五年程度のスパンの中での経済的利益を確かなものにすることです。経営者としては当然のことです。しかし、1億人以上の人が、限られた国土で、限られた国民資源を分かち合いながら暮らし続けることを運命づけられた国民国家を運営するには、百年単位でものごとを考えなければならない。

株式会社なら、四半期の収支が悪化すれば、株価が下がり、倒産のリスクに瀕します。だから、「百年先」のことなんか考えていられないし、考えることを求められてもいない。目先の利益確保があらゆることに最優先する。でも、国民国家の最優先課題は「いま」収益を上げることじゃない。これから何百年も安定的に継続することです。株式会社の経営と国家経営はまったく別のことです。原発推進派はそれを混同してしまっている。

社会が成熟すれば経済活動は必ず停滞する。生身の身体の欲求に基づいて経済活動がある限り、「衣食足り」れば消費は頭打ちになる。成熟社会では人口が減り、消費活動は不活発になる。成長しない社会において、どうやって国民資源をフェアに分配するか、それにはそのための知恵が要ります。でも、わが国の政治家も官僚も財界人も学者もメディアも、誰一人「経済成長が終ったあとに健康で文化的な国民生活を維持する戦略」については考えてこなかった。 「パイ」が増え続けている限り、分配の不公平に人はあまり文句を言いません。でも、「パイ」が縮み出すと、人々は分配が公正かどうか血眼になる。そういうものです。

資源の公正な再分配にはそのための知恵が要ります。でも、今の日本にはその知恵を持っている人も、そのような知恵が必要だと思っている人もいない。相変わらず「パイが膨らんでいる限り、パイの分配方法に国民は文句をつけない」という経験則にしがみついている。 原発再稼働は「パイのフェアな分配」については何のアイディアもなく、ただ「パイを増やすこと」以外に国家戦略を持たない人たちの必至の結論です。

福島の事故による放射能汚染で、日本は国土の一部を半永久的に失いました。でも、尖閣諸島では「国土を守れ!」と熱する人々も原発事故で国土が失われるリスクにまったく関心を示さない。それはナショナリストたちも「パイが大きくなる」こと以外に何の目標も持っていないからです。領土問題で隣国と競り合うのは、彼らの眼には領土もまた「パイ」に見えているからです。中国や韓国の「取り分」が増える分だけ、日本の「割り前」は減る。そういうゼロサムゲームで彼らは国際関係を捉えている。だから、国内における国土の喪失には特段の意味を感じないのです。原発を稼働すれば経済戦争で隣国に対するアドバンテージが得られると訊けば、この「ナショナリスト」たちは国土の汚染や国民の健康被害など「無視していい」と平然と結論するでしょうし、現にそうしている。

日本が誇れる国民資源は何よりも豊かなこの「山河」です。国破れて山河あり。戦争に負けても、恐慌が来ても、天変地異やパンデミックで傷ついても、この山河がある限り、国民は再生できます。日本の森林率は67%で世界トップクラス。温帯モンスーンの肥沃な土壌のおかげで主食のコメはなんとか自給できます。豊富な水、清浄な大気。これらがほとんど無償で享受できる。こんな豊かな山河に恵まれた国は世界でも例外的です。国民が知恵を出し合ってフェアに分配し、活用すれば何世紀も生きているだけの「ストック」がある。なぜ、国土を汚染し、人間が住めない土地を作るリスクを冒してまで目先の金を欲しがるのか。それは原発推進派の人たちには「長いスパンで国益を考える」という習慣がないということでしか説明できません。

原子力発電から手を引くのは文明の退化だ。そんな主張をなす人もいます。でも、原子力発電と人類の文明の成熟の間に相関はありません。20世紀初頭に米・テキサスで大油田が見つかり、「ただ同然」のエネルギー源に基づく利内燃機関文明と今日に至るアメリカの覇権体制が基礎づけられました。もしあのとき油田が見つかっていなければ、20世紀のテクノロジーは別のかたちを取っていたでしょう。石油は人類がある時点で「たまたま」選んだ選択肢の一つに過ぎません。原子力もそれと同じです。原子力がなければ、それに代わる何かを私たちは見出す。文明というのは人間の知性のそのような可塑性と自由度のことです。原子力がなければ滅んでしまうような文明は文明の名に値しません。
 
多くの国民は国土の汚染や健康被害のリスクを受け入れてまで経済成長することよりも、テクノロジーの劇的な進化よりも、日本列島が長期的に居住可能であり、安定した生活ができることを望んでいます。成長なき社会では、「顔の見える共同体」が基礎単位となることでしょう。地域に根を下ろした中間共同体、目的も機能もサイズも異なるさまざまな集団が幾重にも重なり合い、市民たちは複数の共同体に同時に帰属する。生きてゆくためにほんとうに必要なもの(医療や教育や介護やモラルサポート)は市場で商品として購入するのではなく、むしろ共同体内部で貨幣を媒介させずに交換される。そのような相互支援・相互扶助の共同体がポスト・グローバル資本主義の基本的な集団のかたちになるだろうと私は予測しています。百年単位の経済合理性を考えれば、それが最も賢いソリューションだからです。

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海空居士

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心ある人達の連携で、なんとか危険な原発を止めましょう。どうぞよろしくお願いします。

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