原発のない社会をめざして 「廃炉技術、世界で生かせる」 ■名嘉幸照さん=「東北エンタープライズ」会長

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「廃炉技術、世界で生かせる」 ■名嘉幸照さん=「東北エンタープライズ」会長

たまっている記事のご紹介がなかなか追いつきません。というわけで…だいぶ古くなってしまった情報で恐縮ですが、去年の10月に朝日新聞の特集「原発ゼロに踏み出す」に掲載された、東電の協力会社の会長の意見です。
以下は転載です。







【「廃炉技術、世界で生かせる」 ■名嘉幸照さん=「東北エンタープライズ」会長】
朝日新聞 2012年10月13日

1973年の冬、米ゼネラル・エレクトリック(GE)から東京電力福島第一原発に派遣され、プラントの設計や改良、保守・点検に携わってきた。GEを退社した後も協力会社の経営者としてかかわってきた。プラントの温度や振動を感じ、メーターなしでも被曝(ひばく)量が分かるほど愛情をもち、現場には精通してきたつもりだ。それだけに今回の事故は断腸の思いで、大きな責任を感じている。

この事故は人災だ。原子力行政に安全チェックの機能がなかったのにくわえ、プラントを掌握する高度な運転技術の育成も足りなかった。今回も吉田昌郎所長以下、現場は懸命にやったが、緊急時の安全設備を使いこなす技術が十分ではなかった。

原発について日本で賛否が割れている。原子力と共生し、これだけの迷惑をかけた身に原発の是非を語る資格はないが、あえて言えば、なくすほうがいいと思う。安全な国を子孫に残すため、国民に準備ができ次第、原発はゼロにすべきだ。

準備には時間がかかると思うが、その間に何をするか。

一つは原発の運転・管理の改革だ。技術者を鍛え、現場に精通した者による運転管理会社を、電力会社から切り離してつくる。現場の当直長に権限を持たせる必要もある。トラブル時に秒単位で高度な技術的な判断をくだせるスタッフが現場にいないと、事故は防げない。

もう一つは原発をたたむ準備だ。具体的には、廃炉と、使用済み核燃料・高レベル放射性廃棄物の処分法の確立だ。

メルトダウンした核燃料と高レベル放射性廃棄物がプラントと融合した福島の三つの原子炉の処理は、世界初のケースで非常に難題だ。日本に欧米の専門家も参加し、様々なアイデアを持ち寄らないといけない。国が音頭をとるべきだろう。

高線量下の作業方法も見直す必要がある。現状だと作業員の被曝量はすぐに上がり、交代を強いられる。被曝した作業員が増え、結果的に日本国民のトータル被曝量が増してしまう。ロボットだけの作業は無理。効率的に作業ができる熟練作業員の育成や、防護服の品質向上、作業現場の除染も考えるべきだろう。米国には高線量で働くプロがいる。知恵を借りればいい。

高度な廃炉技術の確立は、日本にとってチャンスともいえる。原発には国境がない。世界中で稼働している原発はいずれ廃炉に向かう。廃炉技術は、日本が世界に貢献できる夢のあるプロジェクトだと認識することが大切だ。

仮説住宅暮らしのお年寄りを見ると、何とかせねばと心が騒ぐ。事故の収束には50年かかるかもしれない。原発ゼロも先は長い。だが、徹底して付き合うのが原発一筋で生きてきた技術者の矜持だと思っている。

人気ブログランキングへ
↑原発を止めたい方 クリックをお願いします↑
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

彼岸花さんへ

彼岸花さん、おはようございます。

これは朝日新聞に載ってたのですけど、なかなか良い記事ですよね。
やはり、これだけの事故の被害を被ったわけですから、
原発サイドの人達には、どうしても“それなりの”悪い感情を持ってしまいますが、
この方の声は不思議とスーッと胸に入ってくるようです。

「これだけの迷惑をかけた身に原発の是非を語る資格はないが…」

こういう事、あんまり他の人は言わないですものね?
きっと身内の「原子力ムラ」の中でも煙たがられているのでしょうね。
でも頑張って声を上げ続けてほしいと思います。

>私の兄は空調技術者だったんですが、事故直後から、配管システムの地震による破損の可能性を言っていました…

彼岸花さんのお兄様は空調の技術者さんだったのですか?
最近は全然話に出てきませんが、確か…津波の前に既に放射能の
濃度が上がっているのが確認されているのですよね?
国会事故調の虚偽報告の問題は、私もまだ記事にはしていないのですけど、
おそらく…あそこだけは調査に入られたらまずい場所だったのでしょうね!

>原発推進勢力の方が少しずつ脱原発の方向へ動き出しているような気配を感じます。

本当にそういう動きがどんどん加速していくと良いですね~。
アメリカも確実にシェールガスの方向に動き出していますし、
イギリスも、とうとう国内のメーカーが全て原発から撤退するようですしね。
日本も早くしないと、ここでもガラパゴス化してしまいますよね(苦笑)

>うみそら居士さんのこのブログは、そう言った意味で、本当に啓蒙的でありがたいと思います。

お褒めをいただいて恐縮です。いえいえ…私は決してそんなたいそうな者ではなく、
どっかから持ってきてちょいっと貼り付けているだけで(汗)
本当は皆さんのように自分の言葉で理路整然と「脱原発」の道理を説きたいのですが、
残念なことになかなかその時間も気力もありません。

でも、向こうは2兆円産業の既得権益を守ろうと一致団結しているというのに、
こっちが「あいつの脱原発は偽物だ」とか「そのアプローチでは生ぬるい」とか、
そんな事ばかりを言って足を引っぱりあっていたら、そりゃ勝てっこないですよね?
そういう意味では私は完全なノンポリ…というか難しい事はよくわからないので、
たとえ嘘かな~?と思っても、あるいはちょっと物足りないな~!と思っても、
とりあえず「原発推進」に少しでもブレーキがかけられると思われる意見は、
無条件に褒めちゃわないといけないかなと(笑)
それだけはいつも意識してブログを更新しているつもりです。
(たいした意図ではないのですが)理解していただけて本当に嬉しいです。

いつも応援をして励ましてくださって本当にありがとうございます。
彼岸花さんも体調がいまいちのようですが、お体だけは大事になさってくださいね。
ありがとうございました。合掌

No title

こんばんは~。

『プラントの温度や振動を感じ、メーターなしでも被曝(ひばく)量が分かるほど
愛情をもち、現場には精通してきたつもりだ』

せつない言葉ですねえ…こういう言葉を聞くと、私のように、科学音痴でしかも
やみくもに『原発反対!』って叫んでいる者にも、技術者としてのその無念さや
悲しみは伝わってきます…
人間の情として、この気持ちがわからないわけがありません…

どうして、お互いにこういう地点から、話が出来ないのでしょうね…
長い間の行きがかり的な意地や、対立感情を捨てて、日本にとってなにが一番いいのかを、
なにをすることが一番早急に必要なのか、なにが今できるのかを
、知恵を出し合って話したい…そう思いますね。

プラントのことは現場に設計段階から建設、運転までで携わっていた人が
一番よく知っているわけですよ。おそらく正直なところ、原発というものの危うさを
一番知っているのはそういう人たちでしょうね。
一番危なっかしい部分が、炉心とは限らない。そこへつながる複雑な配管類とか。
脆い部分がたくさんあるじゃないですかね。
昨日でしたか、国会事故調の昨年2月の1号機の査察を、東電側が、真っ暗で見えなくて
危ないから、という理由で嘘をついてあきらめさせるように仕向けたというような
記事が出ていましたね。作業員の証言で事故直後出水があったのは、
原発にとって重要な復水器の破損を示すものじゃないか、の調査がしたかったのに…

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/accident/628428/

私の兄は空調技術者だったんですが、事故直後から、配管システムの
地震による破損の可能性を言っていました…
自分の作ったものを愛するならば、それを最後まで責任持ちたいと思うなら、
この方のような心の動きをするのが自然かなあと思いますよね…。

反原発を言う者も、なにがなんでも全部悪い、という言い方でなく、科学的に
納得できるところ、どうしても容認できないところの冷静な議論に耳は傾けるべきですね。
もう、日本の原発はどうしようもない。対立から出発するのでなく、本当に真剣に
廃棄物をどうしたらいいのか、福島をどうしたらいいのか、みんなで考えないと、ですね。
脱原発の私たちが選挙の惨敗に茫然としている間に、むしろ皮肉なことに
原発推進勢力の方が少しずつ脱原発の方向へ動き出しているような気配を感じます。
大阪の橋下市長らとか、政府とか。…それが参院選のためのポーズなのかどうなのか、
もう、原発というものが、推進派の人にさえ『重大なお荷物』ということが
わかりかけてきているせいなのか、
それは見極める必要がありますが。

いい意見はお互いに虚心坦懐に聞いて、世界の知恵も借りて、みんなで
何とかしていかないと、どうしようもないところにほんとうはいますのにねえ…。
関心と知識のないひとに新エネルギー、代替エネルギーの急速な進化の状況を教えて、
これまでの刷り込みから手を引いて抜けださせたり、福島の集団訴訟を応援したり、
原子力規制委員会もだめと決めつけないで、厳しい姿勢を貫こうとしている時には
応援したり、とにかく私たちの日常で出来ることはたくさんありますね。
うみそら居士さんのこのブログは、そう言った意味で、本当に啓蒙的でありがたいと思います。

プロフィール

海空居士

Author:海空居士
当ブログはリンクフリーです。トラックバックや転載等もご自由に。
コメントも大歓迎です。興味深い情報があれば教えてくださるとありがたいです。
ツイッターもやっています。フォローやリツイートもしてくださったら嬉しいです。
心ある人達の連携で、なんとか危険な原発を止めましょう。どうぞよろしくお願いします。

カウンター
カテゴリ
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
月別アーカイブ
原発関係リンク
お世話になっているサイト
最新トラックバック
ツイッター
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。