原発のない社会をめざして 東京新聞の社説  福島・汚染水 事故はまだ続いている

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東京新聞の社説  福島・汚染水 事故はまだ続いている

今回は、東京新聞の社説をご紹介いたします。福島の原発事故はまだ終わってないのです。








【東京新聞の社説  福島・汚染水 事故はまだ続いている】
東京新聞 2013年4月9日

停電の次は放射能のある汚染水漏れ。東京電力福島第一原発で深刻な事故が続いている。ところが事故の当事者たちから危機感が伝わらない。東電は被害者の視点に立って現実を見直すべきである。

穴を掘り、遮水シートを敷いて、浸出水を防ぐという構造は、普通のごみを埋め立てる最終処分場の構造と基本的には同じである。遮水シートが破れやすいのも、継ぎ目部分が弱いのも、ごみ処理の世界では基本知識と言っていい。

一九九〇年代、東京・日の出処分場など、全国で有害物質を含んだ浸出水が問題になった。だから家庭ごみの処分場でも、漏水には細心の注意を払う。のり面を鋼矢板で遮水したり、漏水を検知すると自動的に修復されるシステムを備える施設も、今や珍しくはないという。相手は放射能である。家庭ごみ並み、あるいはそれ以下の扱いとは、あまりに危機感が見えなさ過ぎる。

東電はすでに先月半ばには、遮水シートの近くで微量の放射能を検知するなど、汚染水漏れの兆候をつかんでいたという。それなのに対策は講じられなかった。今回の汚染水漏れも「事故」とは言わず「事象」と呼んだ。専門用語はともあれ、普通の人が聞いたらどう感じるか。

前政権が「冷温停止状態」と言ってから約一年四カ月。原子炉を冷やすため、現場では毎日約三百七十トンの水を注いでいる。その上一日四百トンもの地下水が流れ込む。一部を循環させたり、汚染される前の地下水をポンプでくみ上げたりしても、汚染水は増えていく。このままでは、タンクをいくら増設してもきりがないだろう。

つまり、「事故」はまだ終わっていない。東電には被害者の視点に立って、事故処理や情報発信のあり方を考え直してもらいたい。

地中に簡易なプールを掘って汚染水をためるというのは、あくまでも一時しのぎ、事業者本位の応急措置にほかならない。放射能汚染水の漏出が、住民にどれだけ不安を与えるか、事実を知らされないことが、どれほどの不信を呼ぶか。海の汚染を漁民がどんなに恐れ、苦しんでいることか。

これを機に、あらためて「事故」の現実を直視して、住民の気持ちになって対策を練り直すべきではないか。対策を明確に語り、その中身が専門家らの検証に耐えなければならない。

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ウッドスタインさんへ

ウッドスタインさん、おはようございます。
ご丁寧に説明をいただきありがとうございます。
なるほど…そういうことだったのですね。よくわかりました。
トリチウムの除去に関しては、確か…“ふげん”の解体などにも係わることで、日本原子力開発機構などでも、当時から「除去装置の開発を急ぐ」などと言っていたように思いますが、要するにまだできていないということなのですね!

しかし、本当にこれは悩ましい問題なんですね。
12年の半減期ならセシウムなどよりは短いですし、それほど強くないベータ線源なのでしたら、現状では(これも事故の一部だと諦めて)放出もやむなしと考えなければならないのかもしれません。
しかし、中間貯蔵施設の問題などと議論の本質は似ているのかもしれませんが…地元はなかなか簡単に納得はしないでしょうし、かといってこのままにしておけば汚染水は貯まっていく一方。まったく…一体どうすればよいのでしょうかね?

ありがとうございました。合掌

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No title

 この汚染水の問題はかなり深刻です。抜本的な策を取らない限り、すなわち現在のような対症療法のようなやりかたをする限りでは、はっきり言ってどうしようもないですね。ですので、次善の策として現在試運転段階の新型浄化装置の一刻も早い本格的運用を実現して欲しいものです。ただ、本格的な運用が実現しても汚染水を量的に減らすには、さらなる決断が必要となるわけですが。

 久しぶりの投稿ですので、少し長くなりますが、現状と新型浄化装置が本格運用になった場合にどうなるか、そしてどうしても残る問題についてと、管理人さんの疑問への回答などについて、説明していこうと思います。

1.現状の汚染水の処理
 原子炉内の核燃料の冷却に使用された、いわゆる汚染水は、まずサリー、キュリオンなどの装置によりセシウムが除去され、さらに真水と塩水に分離されます。この場合の塩水というのは、ストロンチウムやプルトニウムなどの塩(えん)が溶け込んでいる溶液という意味で、これが現在福島第一原発の敷地周辺に設置されているタンク内に保管されている汚染水です。また、真水の方は核燃料の冷却に再利用されています。

2.東芝社製新型浄化装置「アルプス」
 このタンク内に保管されている汚染水をさらに浄化する、というのが、表題の「アルプス」です。前段に登場したサリー、キュリオンなどはセシウムをターゲットにして除去するのに対し、アルプスは複数の放射性物質を汚染水内から除去する装置です。東芝の説明では、現在、福島第一原発から出されている、いわゆる汚染水中からは63種類の放射性物質が検出されていますが、そのうちの62種類が除去可能ということです。
 このアルプスは、先月末から試運転が開始され、当初は4か月間の経過をみたうえでの本格稼働という予定だったのですが、今回の汚染水漏れのことを受けて、さらなる早期の本格稼働に踏み切るべきとの意見も出ています。ちなみに、これまで装置そのものが確立していたにもかかわらず、試運転が許可されなかったのは、放射性物質除去に使用したフィルターの適切な保管方法が確立していなかったからなのですが、新たな容器が開発され、その問題も克服できたと見なされたようです。

3.残りの1種類
 アルプスでも除去できない最後の放射性元素というのは、トリチウム(三重水素)という物質です。これは水素の放射性同位元素で、天然でも存在しますが、水素の同位体の中ではその存在比は極めて微量です。比較的弱いベータ線源で半減期は約12年、私も大学の研究室で扱ったことがあります。
 さて、前段の話、分かっていただけたでしょうか。数日前にこの話を家人から尋ねられたので、前段のように話したところ、そもそも同位体とは何だ、と言われたので、少し気にしています。要するに、トリチウムとは、質量(つまり重さ)や放射線を出すか否かということ以外は、ふつうの水素と同じ性質のものです。したがって、当然、酸素と結合して水となり得ます。ですから、MATZ-TS氏への返答のコメント内で管理人さんが述べた、汚染水を蒸発させて量を減らそう、というのは、空中に水蒸気の形でトリチウムをまき散らすことになりますから、かえって放射性物質を拡散することになるでしょうね。
 前述しましたが、トリチウムはそれほど強くないベータ線源ですので、外部被曝についてはそれほど神経質になることはないでしょう。そうなると、警戒すべきは内部被曝ということになります。水素原子は、この地球上ではH2Oの状態で存在するのが殆どですし、人間は水なしでは生きていけませんからね。もっとも、要するに水ですから、体内に吸収したとしても、やがては排泄されることになります。ですので、摂取する際によほど高濃度でなければ、人体に影響はないだろうと考えられています。

4.トリチウムの処理
 前の項でも述べましたが、トリチウムは研究や検査などでも使用されています。私も液体シンチレーションで扱ったことがあります。研究・検査などで出たトリチウム入りの使用済みの廃液は法令で定められている濃度に希釈して、河川などに放流されています。1立方センチメートル当たり60Bq(ベクレル)が基準値ということになっています。あと、これは確認していないのですが、おそらく日本国内の原子炉内で発生したトリチウムもこの基準値に従って放流していたのでしょうね。
 他方、現在福島第一原発から出る、いわゆる汚染水のトリチウムの平均放射線量は、約1300 Bq(ベクレル)だそうです。ということは、仮に基準値に則って海などに放出する場合は20倍以上に希釈すれば可能、ということになります。ですので、アルプスが本格稼働して、順調に62種類の放射性物質を除去できたときに、この高濃度トリチウム水を希釈したものを、太平洋に放流するのか、しないのか、という問題は当然起きるでしょうね。

 トリチウムについて、多少なりとも理解していただけたでしょうか。なお、

http://mainichi.jp/opinion/news/20130306ddm002070118000c.html

に、私の説明より、よほどわかりやすく解説してありますから、よかったら参考にしてください。

MATZ-TS さんへ

MATZ-TS さん、おはようございます。
汚染水の問題は本当に悩ましいですよね。もちろん東電の姿勢も問題ですが、MATZ-TS さんがおっしゃるように、一度事故を起こしてしまった原発の処理がいかに困難であるかということを顕しているのだと思います。
しかし…これは素人考えなのですが、高性能のフィルターをかけて汚染水を蒸発させて、汚染水の嵩を減らしたりすることはできないのでしょうかね?このままでは近いうちに確実に破綻することが目に見えてると思うのですが…

使用済みの原発の廃炉に関しては、確か…日本原子力発電の試算では、(出力111・1万キロワットのタイプで)550億円という数字が出ていましたね。しかし、実際に廃炉作業中の東海原発では、出力がわずか16・6万キロワットしかないのにも関わらず、見積もりは解体費用だけで350億円、廃棄物の処分に580億円、合わせて930億円という数字になっていますから、とんでもなく甘い試算ですよね。
おそらく(そもそも、その見積もりも甘いのでしょうから)実際に作業が進んでいく行程の中で、費用はさらに膨れ上がっていくことでしょう。一説には、1基あたりの解体費用は3000億円~5000億円とも言われていますが、実際のところはどうなんでしょうかね?

使用前の原発の廃炉費用については、実は…私も情報を探しているのですが見つけることができません。廃棄物の処分費用などは通常の産業廃棄物処理の範疇で収まるでしょうし、作業行程そのものも被曝を考慮に入れなくて済むわけですから、相当安くなるということは容易に想像ができるのですが、正確な情報がなくて申し訳ありません。
フィリピンの話はバターン原発という施設で、この施設を博物館にしたというニュースは日経新聞でも報じられていましたから、これは事実だと思います。

ありがとうございました。合掌

廃炉費用

うみそら居士さん,おはようございます.ごぶさたです.東電も,全く責任を持って廃炉処分を進める,という姿勢が感じられないですね.2年も経って,仮設で何とかごまかそう,という姿勢.またそれだけ,放射能汚染された,特に事故を起こした原発の廃炉が困難ということでしょう.
 話は変わりますが,ちょっと急いで知りたいのですが,たとえ原発が完成しても,運転前,すなわち内部や周辺装置が放射能汚染されてないときと,一度運転してしまった場合で,廃炉費用がどの程度違うのか,という情報をご存知ですか? 誰かに,フィリピンでは,ほぼ完成した原発を汚染前に中止して博物館にした,という話を聞いたことがありますが,真偽のほどは・・・ どなたでも結構です.情報があれば教えて下さい.(一般の原発の廃炉費用は,確か1000億円~ と聞いたことがあります.これも,出力が大きくなると,どんどん増えていくし,作業員の被爆も増加するでしょうね)
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