原発のない社会をめざして 宙に浮く事故調提言 参院未設置「原子力問題委員会」

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宙に浮く事故調提言 参院未設置「原子力問題委員会」

今回は、宙に浮いている参院での「原子力問題に関する委員会」設置問題についてです。
以下は東京新聞より転載です。








【宙に浮く事故調提言 参院未設置「原子力問題委員会」】
東京新聞 2013年6月12日

国会の東京電力福島第一原発事故調査委員会(国会事故調、解散)が衆参両院に提言した「原子力問題に関する委員会」の参院での設置が宙に浮いている。衆院では設置されはしたが、閣僚が出席しない委員会運営に、野党から不満が出ている。

■不完全

国会事故調は、原発事故の原因や背景などを政府から独立して究明するため、二〇一一年十二月に衆参両院合同で設置した有識者による委員会。昨年七月に衆参両院議長に提出した報告書で「規制当局を監視する目的で、原子力問題に関する常設の委員会」の設置を提言した。

政府や原子力規制委員会が事故の検証の中で明らかになった問題点を改善しているかを国会で継続的にチェックする体制整備を重視したからだ。

提言に基づき、衆院では今年一月に特別委員会が設置された。しかし、閣僚の出席をめぐって与野党が対立。政府側が追及される場となるのを恐れる自民党は、全会一致のとき以外は閣僚を呼ばないことを強く求めた。

委員会の開催を重視した野党側が譲歩し、特別委には閣僚が出席せず、規制委の田中俊一委員長らだけが出席するという不完全な形でスタートした。規制委は原発の新増設や再稼動などについて科学的見地から判断する機関で、政府の原子力政策の決定に関与する立場にない。

野党側は「国会の委員会に閣僚が出席するのは自明のことだ」(みんなの党幹部)と自民党を批判している。

■鈍い動き

参院では野党が多数を占めるねじれ状態が続く。野党が結束すれば、閣僚も出席する形で迅速に委員会をつくることも可能なはずだ。

ところが五月三十日に開かれた野党国対委員長会談では、参院第一党の民主党が「反対ではない」(池口修次参院国対委員長)と煮え切らない態度を取り「今国会中に設置が必要」とした他の野党との温度差を露呈。設置に向けた動きが止まってしまった。

衆院では設置を求める側だった民主党の動きが鈍いのは、党内に、電力会社の労働組合から支援を受ける参院議員がいるからだという指摘がある。

参院では第二党に甘んじている自民党は、野党が多数の参院で原発再稼働や海外輸出を進める構えの安倍政権への追及が強まることを警戒。野党主導での委員会設置には難色を示す。

■選挙前に

今国会で委員会が設置できない場合、設置は秋の臨時国会以降になる。高い支持率を維持する自民党が七月の参院選で議席を伸ばし与党が過半数を回復すれば、委員会が設置されたとしても与党主導になる。

衆院と同様、閣僚を委員会に呼べないことが既成事実化されてしまう可能性が高くなる。「先送りすれば、安倍政権に都合のいい委員会になりかねない」というのが多くの野党の懸念だ。ある野党の参院国対委員長は「選挙前に器だけでもつくる必要がある」と民主党の対応を促している。

■歯痒い気持ちだ

蜂須賀礼子・元国会事故調委員の話 
国会から「半年で調査してくれ」と依頼され、寝ずに頑張ったのに、国会はなかなか提言を吸い上げてくれない。何のための提言だったのか。歯痒い気持ちだ。本来なら衆院と同時に参院にも設置すべきだった。国会がオープンな場で政府の説明を聞く機会は必要だ。

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