原発のない社会をめざして 福島第1原発の汚染水漏れ 食卓の魚は大丈夫か

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福島第1原発の汚染水漏れ 食卓の魚は大丈夫か

2020年のオリンピックが東京で開催されることが正式に決まったようですね。汚染水の問題も片付いていないというのに、本当にそれでいいのでしょうかね?何日か前の毎日新聞が食卓に上がる魚の安全性について良い記事を書いてくれていました。以下は転載です。








【福島第1原発の汚染水漏れ 食卓の魚は大丈夫か】
毎日新聞 2013年9月3日

東京電力福島第1原発から放射性汚染水はやはり海に漏れていた−−。専門家は「当然の事態」と口をそろえるが、消費者の不安は増すばかりだ。次々に新しい事実が公表され危機の深刻度が高まる中、食卓に上る魚たちは大丈夫なのだろうか。

福島県漁業協同組合連合会(県漁連)は8月28日、9月初旬から同県沖で再開予定だった相馬双葉漁協といわき市漁協の試験操業を延期することを正式決定した。いわきの試験操業は原発事故後、初めてとなるはずだった。「東電が『汚染水が海に流出したかもしれない』と言っている今、見送りはやむを得ない」と県漁連の復興担当者は嘆く。

福島県沖では、昨年6月から比較的汚染が少ないとされる県北部の相馬双葉漁協が試験操業を開始。対象を16魚種に拡大し、海域も双葉町沖から広野町沖にまで広げた。取れた魚介類は放射性物質検査で検出限界値未満であることを確認したうえで、13府県の市場に出荷していた。

福島県では週1回、水産物のモニタリング結果を公表している。セシウム134と同137の合計、ヨウ素131についてコウナゴなど全部を食べる魚はそのまま、ヒラメなどは筋肉部分をゲルマニウム半導体分析器で測定。8月28日に公表された分では海産物55種158検体、川や湖の魚5種9検体、内水面の養殖魚5種7検体を調べ、国の基準値1キロ当たり100ベクレルを超えたのはコモンカスベ(エイ)のセシウムだけだった。

今年6月以降、汚染水問題は深刻化の一途をたどってきた(別表)。「後出しじゃんけん」のように相次ぐ東電の発表に不信感を強めるのは、魚を食べる消費者も同じだ。

福島沿岸で2011年夏から調査を継続中の東京海洋大の神田穣太(じょうた)教授は「汚染水漏れのニュースが出始めてから特に魚の汚染が悪化したわけではないと捉えています」と語る。しかし、だから安心という話ではない。「今、急に漏れたのではなく、海中の放射性物質のデータを見れば、原発事故当初から流出は続いていた。どの研究者も同じ見解を持っていました」

11年4月には、2号機取水口付近から大部分を防波堤に囲まれた発電所専用港湾内へ高濃度汚染水が流れ出た。神田教授は同港湾内の海水中のセシウム137の減り方から海水の動きを分析。1日に湾内の海水の44%が湾外と交換されていることが分かった。試算した11年6月から12年9月の間だけで17・1兆ベクレルのセシウム137が湾外に出たことになる。公には「海への流出はない」とされていた時期に、である。

神田教授の試算では、現在も少なく見積もって1日30億ベクレルのセシウム137が湾外に流出している。これだけの量が出て行けば、港湾内のセシウム濃度は急激なペースで下がり続けるはずなのに、東電のモニタリングによると下がり方が緩やかになっているというのだ。「既に東電が可能性を認めているように、護岸近くのトレンチ(配管用の地下トンネル)にたまった高濃度汚染水が漏れ続けていると考えれば説明がつきます」。さらに原発から離れた県沿岸海域でも、海水の放射能を濃縮しなければ検出できないレベルながら同様の下げ止まり傾向が続いているそうだ。

魚自体はどうか。「県のモニタリング結果を見れば、全体として検出される放射性物質の数値は徐々に減少しています。今後、新たに高濃度の汚染水が海に流出し始めたり汚染水の量が増えたりしない限り、この傾向は続くとみていいでしょう」と神田教授。

だが、ここにも不安要素はある。今も福島県沖のカレイやアイナメといった底魚(そこうお)からは時折、国の基準値の1キロ当たり100ベクレルを超えるセシウムが検出される。漁をしていないため、同県産のカレイやアイナメが市場に出回ることはない。神田教授によると問題は、現状の海水汚染レベルだけでは説明できない高さであることだ。何が原因なのか。「まだ解明されていませんが、例えば海底の泥が疑われています。泥の成分は細かい鉱物と死骸やふんなどの有機物。鉱物に吸着されたセシウムは生物に移行しにくいのですが、セシウムを含む有機物が何らかの形でプランクトンなどに取り込まれ、食物連鎖を経て魚に蓄積したのではないかと研究を進めています」

警戒すべきはセシウムだけではない。骨への蓄積が懸念されるストロンチウム90が港湾内で検出されている。神田教授によると、減少ペースはセシウムよりストロンチウムの方が遅い。「港湾内に流れ込むセシウムの量が1日30億ベクレルとすれば、最低でもその3倍のストロンチウムが流れ込んでいる。セシウムより土に吸着されにくいので、湾内に流出しやすいからかもしれません」。原発敷地内の地上タンクに保管中の汚染水には特に高濃度のストロンチウム90が含まれる。地上タンクについては8月20日、300トンもの汚染水漏れが発覚した。「まだ魚への影響が出ていないとしても、ストロンチウムのモニタリングを強化すべきだ」と神田教授は強調する。

消費者は魚をどう食べればいいのか。1970年代から原発建設反対を訴え、魚と環境の研究を続ける水口憲哉・東京海洋大名誉教授は「現在のモニタリング調査は『食べて大丈夫か』を判断するのに十分なレベル」としながらも、神田教授と同じく「気になるのは魚の放射性物質の数値が下がりきらないこと。事故後の予想に反し、だらだらとセシウムの検出が続いている。地下水や原発敷地内の地表からの汚染水流入が心配されている理由も、そこにあります」と指摘する。

「小さな子どもには国の基準値の10分の1、1キロ当たり10ベクレル以下の魚を食べさせた方がいい」と言い、現在は流通していない福島県を除いて、主に隣県の宮城、茨城の底魚の数値に注意すべきだと説く。

一方、回遊魚のサンマは北海道東部の海域で餌を食べることもあり、南下して捕獲されるこの秋のサンマを心配することはないという。カツオは食物連鎖の上位にいるため汚染の恐れが強まるものの、現在は計測されても1ベクレル以下で原発事故前に戻っている。

水口名誉教授が勧めるのはちりめんじゃこや海藻を食べることだ。「ちりめんじゃこやシラスとして流通しているカタクチイワシやマイワシの稚魚などは体が小さい分、海水の影響を受けやすい。コウナゴがそうだったように、海が汚染された当初は一時的に放射線値が高くなりますが、海水がきれいになれば、その後はむしろ安全になります。海藻も野菜とは違って根からではなく、海水中から養分を吸収するのでほとんど影響はありません」

水口名誉教授は、後手後手の東電や国の対応を厳しく批判する。「数値だけを見れば、魚は安全になってきていると言えます。しかし『実はその時に汚染水を流していました』『もっと高い数値が計測されました』と後で発表されるのが怖い。数値そのものより信頼関係の問題なんです」

消費者の信頼を取り戻すには、検査の強化と迅速な公表が求められている。

==============

◆福島第1原発放射性汚染水の海洋流出を巡る経緯

<2011年>

4月 2日 2号機取水口付近から高濃度汚染水の海洋流出が判明

4日 東京電力が低濃度汚染水を海に放出

5月11日 3号機取水口付近でも海洋流出が判明

<2013年>

6月 3日 2号機東側の観測井戸から1リットル当たり50万ベクレルのトリチウム(三重水素)などを検出

24日 井戸近くの港湾内で海水のトリチウム濃度上昇が発覚

7月22日 東電が海洋流出を認める

8月19日 原子炉の冷却に使用した汚染水を貯蔵するタンク付近で毎時100ミリシーベルトの高い放射線量を観測。タンクから漏れた可能性を公表

20日 貯蔵タンクから漏れた量が約300トンに上っていると推計。ストロンチウム90など細胞破壊力の強いベータ線を出す放射性物質を1リットル当たり8000万ベクレル検出


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MATZ-TSさんへ

MATZ-TSさん、こんばんわ。
陸地の汚染も決して軽くはないのですが、本当にこの海洋汚染は困った問題ですね。
ドイツの科学者などのシミュレーションでは、2年後ぐらいには太平洋全域が汚染されるという予測もあるようですが、実際のところはどうなのでしょうね?
こんな状態でオリンピックなど呑気に開催している場合なのかと…
まったく、やれやれという感じです!
ありがとうございました。合掌

No title

こんばんは。MATZ-TSです。

ご存知だと思いますが、水産庁で魚類のセシウムの濃度(基準100bq/kg)を調べてWeb公開していますね。
http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/kekka.html

福島県や、その沖の汚染が多いのは仕方ない(といえないと思いますが)として、
群馬、宮城、茨城あたりまで汚染されています。今後、どうなっていくのでしょうか? 地上は?海洋水は? 淡水は? 気になります。

H25.6末
http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/pdf/1304-06_result.pdf

No.4147  市川市(江戸川)と福島からかなり遠方で、140と基準を超えています。

H25.9
http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/pdf/130911_result.pdf

7191~7193
市川市(江戸川)のウナギは40程度に下がっていました。どうも手賀沼とか、水の流通の悪い内水面の魚類は、汚染度が高いようで。。。

いずれにしても、今後生物濃縮がどこまで進むのか要注意だと思います。
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