原発のない社会をめざして オリンピックと原発 玄侑宗久、僧侶・作家

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

オリンピックと原発 玄侑宗久、僧侶・作家

福島民報に、三春町のお寺の住職で作家でもある玄侑宗久氏が、こんな一文を寄せておられました。私も、氏の「数値に還元して競い合うオリンピック競技というものに、遊び以上の意味を見いだせない」という意見に同意です。
以下は転載です。








【オリンピックと原発 玄侑宗久、僧侶・作家】
福島民報 2013年10月6日

9月9日早暁、2020年のオリンピック開催地が、東京と決まった。長年、誘致の努力を重ねてきた人々もいたのだから、その喜びは想像もできる。しかし、「250キロも離れている」福島県民としては、複雑な心境である。

いま、県内には、福島第一原発での3千人を含め、除染、防潮堤建設などのため、全国から作業員が集まっている。正直なところ、それでも人手不足の状況である。そこに、オリンピックのためのインフラ整備が始まると、さらなる人員が大量に必要になるのだ。

またオリンピックに間に合うように、リニア新幹線を名古屋までは開通させるという。現場で作業する人々がそんなに無尽蔵にいるはずもなく、そうなると原発作業員の確保が困難になるのではないか、それが何より心配である。

二つ目の心配は、オリンピックが非常に大量の電気を消費するお祭りだということである。北京オリンピックの時は、周辺の省まで昼間の工場稼働が禁じられた。しかも今度開通するリニア新幹線は、これまでの新幹線の電力の約3倍を消費しながら走る。

8月22日付福島民報によれば、県内の全原発廃炉を求める声は、県民の80・7%にも上る。これだけややこしい事態を目の当たりにすると、全基廃炉からの再出発しか考えられないのである。

ところがここに、オリンピック開催のための電力供給というプレッシャーがかかることになった。これまで東京都は、使用電力の約25%を第一、第二原発に依存してきた。オリンピックを前にして、この供給源を失うわけにはいかないという、暗黙のプレッシャーが県民全てにかかるのではないか。

つまり、二つの原発の廃炉を願うことが、図らずもオリンピック開催への妨害として作用してしまう。この理不尽な構図の中に、いつしか福島県は置かれていたのである。

もともと私は、数値に還元して競い合うオリンピック競技というものに、遊び以上の意味を見いだせない。遊びと承知で楽しめばいいのだが、「国をあげてメダルの倍増を目指す」と安倍晋三総理は息巻いている。グローバリズムの進展に伴い、にわかにナショナリズムの昂[たか]ぶる風潮の中では、たかがスポーツとは思えないほど激[げき]昂[こう]し、おそらく中国や韓国に対する国粋主義的な動きさえ芽生えるのではないか。

憂[ゆう]鬱[うつ]だが、考えても仕方ないことは考えず、オリンピックと原発問題も連動させずに単独で扱うことにしよう。第一、第二原発の速やかな廃炉決定と、オリンピックの成功を心から祈りたい。実はその両方を実現するほうが、メダルの数以上に世界から賞讃される偉業ではないか。

人気ブログランキングへ
↑原発を止めたい方 クリックをお願いします↑
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

彼岸花さんへ

彼岸花さん、こんばんわ。

私も、この玄侑宗久さんという方と同じように、
「数値に還元して競い合うことに、遊び以上の意味を見いだせない」
と思っています。
決してスポーツが嫌いなわけではありませんし、
個々の選手の物語にはもちろん感動するのですが…
その裏でとてつもないお金が動き、政治的な意図が働くのを見ていると、
なんとなく冷めてしまうのですね(苦笑)

しかも、今回の東京での開催に至っては、もうその辺は極めて露骨で、
見せかけの復興を内外ににアピールしてお祭り騒ぎをすることで、
原発などの問題から国民の目を逸らさせようという意図が見え見え。

経済効果、経済効果と…マスコミはカネの話ばかりして喜んでいますけど、
もっと他に大切なことがいっぱいあるんじゃないですかね?

>本当に必要なところにお金も物資も人員もまわっていかない…
この国の棄民政策は、もう恥じることさえなくどんどん進行していっているようです…。 そして国粋主義的な動きが強まって行っているのも心配ですね。

まったく同感です。私も“次の東京オリンピックほど、望まないオリンピックはありません”。
いつもありがとうございます。合掌

No title

こんばんは!
玄侑宗久さんのおっしゃること、ほんとに私も同感です。
今でも被災地の復旧にはコンクリも足りなければ人員も不足しがちだという。
それなのに国もマスメディアも、オリンピックを黄門さまの印籠のように
振りかざせば、みなが喜びひれ伏すとでも勘違いしているかのようです。
物資も富も人員も東京へ東京へ!でしょう…
恐ろしいほど大掛かりなオリンピック準備がこれから行われていくんじゃないですか。
リニア新幹線も、3.11があってさえメディアがろくに追及することなく。なし崩しに計画は進んで、ますます電気がこれから使われることになるのでしょう。
オリンピックもリニア新幹線も、東電の経営危機も、みんな一つ所に集約していきますね…
『やっぱり電気は必要だ!東電を破綻させるわけにはいかない。オリンピックも世界の前で恥をかくわけにはいかない。福島第二と柏崎刈羽は動かさなければ!』
というところへ…。
7月という日本の、いや東京の一番蒸し暑くて過ごしにくい時期、電気を大量に使う時期にオリンピック、というのも、原発推進派には追い風ですね。
福島の県民、そして新潟の泉田知事…そういうところへプレッシャーをかけて行くのだろうと私も思います。

本当に必要なところにお金も物資も人員もまわっていかない…
この国の棄民政策は、もう恥じることさえなくどんどん進行していっているようです…。
そして国粋主義的な動きが強まって行っているのも心配ですね。
私にも、次の東京オリンピックほど、望まないオリンピックはありません…


プロフィール

海空居士

Author:海空居士
当ブログはリンクフリーです。トラックバックや転載等もご自由に。
コメントも大歓迎です。興味深い情報があれば教えてくださるとありがたいです。
ツイッターもやっています。フォローやリツイートもしてくださったら嬉しいです。
心ある人達の連携で、なんとか危険な原発を止めましょう。どうぞよろしくお願いします。

カウンター
カテゴリ
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
月別アーカイブ
原発関係リンク
お世話になっているサイト
最新トラックバック
ツイッター
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。