原発のない社会をめざして 小泉氏「原発ゼロ」発言批判の社説にミスリードあり

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小泉氏「原発ゼロ」発言批判の社説にミスリードあり

BLOGOSより転載です。日本報道検証機構が、読売新聞の社説を批判しています。








【小泉氏「原発ゼロ」発言批判の社説にミスリードあり】
BLOGOS 2013年10月11日

▼読売新聞が社説で小泉元首相が「原発ゼロ」路線を唱えたことを批判。その中で、放射性廃棄物の地層処分について「技術的に決着している」と断定しているが、昨年、日本学術会議が技術的な課題を指摘している。

読売新聞は、10月8日付朝刊で、小泉元首相が1日に講演で「原発ゼロ」路線を唱えたことに対し「見識を疑う」などと批判する社説を掲載しました。その中で、小泉氏が原発から生じる放射性廃棄物の扱い方を疑問視したことを取り上げ、「地層処分」について、技術的に決着し、専門家も「安全に処分できる」と説明していると指摘しています。しかし、日本学術会議が昨年、科学技術的な観点から課題があるとの見解を発表していました。社説はそうした事実に触れずに断定的に表現しているため、地層処分に関する評価が専門家の間で一致し、技術的に解決済みであるかのような誤った印象を与える可能性があります。

『社説:小泉元首相発言 「原発ゼロ」掲げる見識を疑う』  

首相経験者として、見識を欠く発言である。原子力政策をこれ以上混乱させてはならない。
 小泉元首相が講演で、「原子力発電に依存しない、自然を資源にした循環型社会」の実現を唱え、政府に対し、「原発ゼロ」の方針を掲げるよう求めた。東日本大震災を機に自らの考えを変えたという。
 小泉氏の発言は、政府・自民党の方針と異なる。政界を引退したとはいえ、看過できない。
 安倍首相は、安全性が確認された原発は再稼働させ、民主党政権の「原発ゼロ」路線を見直す意向だ。自民党も原発再稼働の推進を選挙公約に盛り込んだ。
 小泉氏は原発の代替策について「知恵ある人が必ず出してくれる」と語るが、あまりに楽観的であり、無責任に過ぎよう。
 現在、火力発電で原発を代替している結果、燃料の輸入費が増え、電気料金は上昇を続けている。このままでは、家計や経済活動に与える影響が大きい。
 火力発電は、二酸化炭素(CO2)を多く排出し、地球温暖化が進む大きな要因である。
 太陽光や風力を利用した再生可能エネルギーは、天候に左右されるなど弱点があり、主要電源になる展望は見えていない。原子力、火力を主力にバランスの取れた電源構成を目指す必要がある。
 「原発ゼロ」が政策になれば、福島第一原発の廃炉などに必要な技術者も確保できまい。
 小泉氏は、「原発ゼロ」の理由として、原発から生じる放射性廃棄物の扱い方を疑問視し、「核のごみ処分場のあてもないのに、原発を進める方がよほど無責任ではないか」と主張した。
 使用済み核燃料や、それを処理した際に出る放射性廃棄物の処分法は技術的に決着している。
 専門家は地盤の安定した地層に埋めれば、安全に処分できると説明している。日本を含め各国がこの方法の採用を決めており、フィンランドでは建設も始まった。
 放射能は、時間を経ると減り、1000年で99・95%が消滅する。有害性が消えない水銀など重金属の廃棄物とは事情が違う。
 問題は、廃棄物を埋める最終処分場を確保できないことだ。政府と電力業界は候補地を募ってきたが、自治体や住民の理解を得る努力がなお足りない。
 処分場の確保に道筋が付かないのは、政治の怠慢も一因と言える。首相だった小泉氏にも責任の一端があろう。処分場選定を巡る議論を進めるべきである。
(読売新聞2013年10月8日付朝刊)



(1)「使用済み核燃料や、それを処理した際に出る放射性廃棄物の処分法は技術的に決着している。専門家は地盤の安定した地層に埋めれば、安全に処分できると説明している」との記述について

この記述は、放射性廃棄物の処分法が技術的に解決しており、専門家も地層処分の安全性について見解が一致しているかのような印象を与える可能性があります。

しかし、日本の科学者の代表機関である日本学術会議は、2012年9月、原子力委員会の依頼に応じて「高レベル放射性破棄物の処分について」という見解を発表し、「地層処分」を中心とする従来の政策から「暫定保管」と「総量管理」を柱とする政策への転換を提言。その中で「現時点で最終処分の形態として想定されている地層処分には、地層の変動やガラス固化体の劣化など、千年・万年単位にわたる不確実なリスクが存在するため、踏み切るには課題が多い」と指摘しています。今後さらに、「容器の耐久性の向上や放射性廃棄物に含まれる長寿命核種の核反応による半減期の短縮技術(核変換技術)といった、放射性廃棄物処分の安全性をにおける確実性を向上させる研究開発」や「地層の安定性に関する研究」に取り組む必要性にも言及しています。こうした指摘を踏まえると、地層処分について「技術的に決着している」とは必ずしもいえないと考えられます。

(2) 「放射能は、時間を経ると減り、1000年で99・95%が消滅する。有害性が消えない水銀など重金属の廃棄物とは事情が違う」との記述について

この記述は、地層処分から1000年後には、放射性廃棄物が封印されたガラス固化体の放射能がほぼ無害化するかのような印象を与える可能性があります。

原子力安全協会の杤山修氏が経産省内で発表した資料によると、ガラス固化体の放射能は1000年後には2000分の1になり、99.95%がなくなるとされています。しかし、当初の放射能総量は、1本あたり「約2×10の16乗Bq」であるため、1000年後でも「10の13乗Bq」がまだ残っている計算となります。そのため、1000年後も「環境に飛散されれば危険」なレベルに変わりはなく、「ほぼ永遠の隔離・閉じ込めが必要」とされています。このことから、1000年後にガラス固化体の放射能がほぼ無害化するかのような指摘は、明らかな誤りといえます。

(3) 「『原発ゼロ』が政策になれば、福島第一原発の廃炉などに必要な技術者も確保できまい」との記述について

この記述は、仮に「原発ゼロ」の政策を採用した場合、福島第一原発の廃炉などに必要な技術者が確保できなくなることが確実であるかのような印象を与える可能性があります。

しかし、脱原発政策による技術の衰退の確実性、必然性の根拠は明らかではありません。原発問題に詳しい田坂広志・多摩大学大学院教授は当機構の取材に対し、「原子力環境安全産業」を育成すれば技術者は十分に確保できると指摘しており、脱原発政策と技術の衰退との因果関係は必ずしも自明ではないと考えられます。

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MATZ-TSさんへ

MATZ-TSさん、こんにちわ。
まったく…読売新聞はひどいですよね。

読売新聞社が他の新聞社と大きく異なるところは、やっぱりナベツネのワンマン新聞だということですかね?“基本的に社内には言論の自由はない”などとも言われているようですから(笑)、だからこれほどまでに世論からかけ離れたとんでもない社説が掲載されるんでしょうね。

>生態系への責任を全く感じておらず、日本の(一部の人々の)当面の利潤確保しか頭にない? 

まさしくおっしゃる通りだと思います。そういえば震災の直後…計画停電うんぬんの話の時に、プロ野球もナイターの自粛を検討していましたが、ナベツネは一人で最後まで反対していたのを思い出しました(苦笑)

そういえば、彼のことを書いているこんな資料の一文がありました。

「ナベツネさんは、史上最も権力に食い込んだ政治記者。1950~60年代の政界の重鎮(じゅうちん)・大野伴睦(ばんぼく)の番記者として頭角を現し、以後もロッキード事件で有名になった右翼の大物・児玉誉士夫(よしお)、中曽根康弘元首相らと密接な関係を築き上げた。有名政治家の演説の草稿作りに関わったこともあると聞きます。善かれあしかれ、保守政党の中枢に食い込む読売政治部のスタイルを築いた人。今も政界に隠然たる影響力を誇示しています」

その渡邉氏が読売内での権力を確固たるものにしたのは80年代。論説委員長となり、「主筆(しゅひつ)」の座に就いてからだ。

「読売新聞の社説は論説委員による合議制ですが、たったひとりだけ自由に書ける人がいる。それが主筆の地位に25年以上も居座り続けるナベツネさんです。一度合議で決まった社説でも、『やっぱり気に入らない』と主筆権限でボツにし、書き直させることもある。『主筆の意見=1000万部大読売の社論。会長は辞めても主筆だけは絶対に辞めない。最低でも96歳まで続ける』と、周囲によくブチ上げています。読売社内では会長とは呼ばれず、みな主筆と呼びます」(前出・読売新聞記者)

もう、こういう労害丸出しのような人には、さっさと引退してもらいたいものですね!

>日本の本来の自然の豊かさ、電気だけでなく、様々な自然エネルギー、自然をうまく利用する技術(もっと伸ばすべき)、自然を大切にし、人々が助け合う心の温かさ、繋がり、子孫への責任感・・・ それらを取り戻す。我々は生態系に生かされていることを認識する。 そのなかで、持続可能な技術を伸ばしていくことが日本の生きる道、世界に貢献できる道であるはずです。

まったく、まったく同感です。いつもありがとうございます。合掌

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No title

MATZ-TSです。こんばんは。

読売もいい加減な社説をかきますねぇ・・・ なぜ、原発をそこまで進めたがるのか。 福島の現実、チェルノブイリの今、汚染水の作業の過酷さと見通しの暗さ、現代社会・世界・生態系への責任を全く感じておらず、日本の(一部の人々の)当面の利潤確保しか頭にない? 
 日本の本来の自然の豊かさ、電気だけでなく、様々な自然エネルギー、自然をうまく利用する技術(もっと伸ばすべき)、自然を大切にし、人々が助け合う心の温かさ、繋がり、子孫への責任感・・・ それらを取り戻す。我々は生態系に生かされていることを認識する。 そのなかで、持続可能な技術を伸ばしていくことが日本の生きる道、世界に貢献できる道であるはずです。今日の報道ステーションでも取り上げられていたように、健康で生きがいのある高齢化社会、子供のいじめ、科学技術離れなどの社会問題、に対処する道でもあるはずです。

世界規模で大きな問題になっており、かつ利害関係のぶつかりあいで交渉が暗礁に乗り上げている温暖化対策への影響力にも大きく影響するはずです。
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心ある人達の連携で、なんとか危険な原発を止めましょう。どうぞよろしくお願いします。

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