原発のない社会をめざして 自民党が原発をやめられない理由

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自民党が原発をやめられない理由

【自民党が原発をやめられない理由】
ビデオニュース・ドットコム 2014年02月15日

安倍政権は一体全体どんな展望があって、再び原発推進に舵を切ろうとしているのだろうか。東京都知事選で自民党が推す舛添要一氏が脱原発を主張していた宇都宮・細川両候補に勝利したことで、安倍政権は懸案だった原発再稼働へ向けて動き出した。事実上原発推進を謳ったエネルギー基本計画の策定作業も、速やかに進めるという。

当初、政府は2030年代末までに原発ゼロを謳った民主党政権のエネルギー基本計画を破棄し、原発を重要なベース電源と位置づけた新たなエネルギー基本計画を1月中に閣議決定する予定だった。しかし、原発ゼロを掲げる小泉純一郎元首相の後押しを受けた細川護煕元首相の都知事選出馬で、にわかに原発問題が注目を集め始めたと見るや、選挙後まで閣議決定を先延ばしにしてまで、原発が都知事選の争点となることを避けてきた経緯がある。

選挙から一夜明けた10日の予算委員会で早速、安倍首相はエネルギーの「ベストミックス」を目指したエネルギー基本計画の策定を進める意向を示した。ベストミックスというのは経産省が考え出した霞ヶ関文学で、要するにこれからも原発を継続することの意思表明に他ならない。

政権中枢を含め原発推進が主流を占める自民党内にあって、一貫して脱原発を提唱し続けている衆議院議員の河野太郎氏は、そもそも現在のエネルギー基本計画の原案では、自民党の選挙公約に違反していることを指摘する。自民党は政権に返り咲いた2012年の衆院選で原発をあくまで「過渡期の電源」と位置づけ、できるだけそれを減らしていくことを約束していた。今になって原発を「重要なベース電源」とするのは公約違反になるというわけだ。

河野氏が代表を務める自民党脱原発派のエネルギー政策議員連盟は、政府のエネルギー基本計画の原案に対抗する形で、原発の新増設・更新は行わず、核燃料サイクルも廃止して「40年廃炉」を徹底することで緩やかに脱原発を実現するための提言を策定し、政府と自民党に提出している。

しかし、河野氏は自民党内では実際に脱原発の声をあげられる議員の数は党所属国会議員409人中せいぜい50人前後ではないか。電力会社やその関連会社、電気事業連合会と経団連、そして電力会社に依存する企業群や関連団体などから成る「原子力ムラ」は、脱原発を主張する議員に対して、激しいロビー活動を仕掛けている。多くの若手議員から、「原子力村から脅された」となどの相談を受けているが、本心では原発をやめるべきだと考えている議員の多くが、こうしたロビー活動のために身動きが取れなくなっている実態があると指摘する。

原子力ムラは政治家にとって命綱となる選挙を、物心両面で支えている。パーティ券の購入や政治献金などを通じた政治活動の支援も、電力会社本体はもとより、関連会社、下請け、関連団体などを通じて、幅広く行っている。原発の再稼働を容認しないと発言した途端に、議員の集票や資金集めに支障が出てくるといっても過言ではないほどの影響力があると河野氏は言う。特にやる気のある新人や若手議員は選挙での支持基盤が脆弱なため、電力会社から「次の選挙では支援しない」と言われれば、政治生命の危機に陥るような議員が大勢いるのが実情だというのだ。

そのような与党内の党内事情と同時に、もう一つ日本が原発をやめられない明確な理由があると河野氏は指摘する。使用済み核燃料の最終処分場を持たず、また核兵器を持たない日本は、原発から出るプルトニウムなどの核のゴミを処理する方法がない。そのため、日本の原発政策は一度発電に使った使用済み核燃料を再処理して再び燃料として再利用する「核燃料サイクル」と呼ばれる遠大な計画がその根底にある。それがないと、日本の原発政策は経済的にも国際的にも正当化できなくなってしまうのだ。

ところが実際には核燃料サイクル事業は高速増殖炉「もんじゅ」の相次ぐ事故やトラブルで何兆円もの国費を投入しながら、まったく動いていないばかりか、2050年までは実現できないとの見通しを政府自身が出す体たらくにある。

問題は日本が核燃料サイクル事業を放棄した瞬間に、電力会社が資産として計上している膨大な量の使用済み核燃料がすべてゴミになってしまい、電力会社の経営状況が悪化してしまうことだ。東京電力などは債務超過に陥り、経営が破綻してしまう。

また、中間貯蔵を条件に青森県六ヵ所村に保管してある使用済核燃料も、燃料の再処理をしないのであれば、各電力会社がそれぞれ自分の出したゴミを引き取らなければならなくなってしまう。元々、そういう条件で青森県に置かせて貰っているのだ。しかし、日本中の原発に併設された使用済み核燃料プールは、既に70%以上が満杯状態にあり、どこもそれを引き取るだけの余裕はない。また、原発の近くに使用済み核燃料を保管することのリスクがいかに大きいかは、今回福島第一原発事故の際に、稼働していなかった4号機がどうなったかを見れば明らかだ。

河野氏が指摘するように、日本が原発をやめられない理由は実は非常に単純明快だが、問題は日本という国にこの問題を解決するガバナビリティ、つまり自らを統治する能力がないようなのだ。民主党政権もこの2つの問題に明確な解を出せなかったために、脱原発を目指しながら、最終的に策定した計画は「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」のようなやや意味不明なものになってしまった。民主党よりも更に物心両面で原子力ムラへの依存度の高い自民党では、「やめたければ原発をやめられる国」になれる見込みが、ほとんど持てそうもないと言っていいだろう。

河野氏が率いるエネルギー政策議員連盟は今回政府と自民党に提出した提言のなかで、最終処分場問題の解決には明解な答えを出せる状態にないことを前提に、(1)核燃料サイクルを廃止し使用済み核燃料はゴミとして扱う、(2)それが理由で経営が悪化する電力会社に対しては国が送電網を買い上げることで公的支援を注入する(そうすることで自動的に発送電分離が進む)、(3)各原発が六ヵ所村から引き取った使用済み核燃料は最終処分場問題が解決するまでの間、サイト内にドライキャスク(乾式)貯蔵法によって保管することで、地震や津波などで使用済み燃料プールが損傷して大惨事が起きるような危険な状態を回避すること、などを政府に申し入れている。

現在政府が公表している新しいエネルギー基本計画はあくまで原案であり、自民党内や国会での議論はこれからだ。河野氏は選挙公約に違反している部分については、党内議論の過程で徹底的に反対し、変えさせていきたいと抱負を述べるが、果たして自民党にそれを受け入れる能力があるか。注目したい。

本心で原発を推進したいのならいざ知らず、実はやめたいのにやめられないのだとしたら、やめられる状態を作っていくしかない。なぜ自民党は原発をやめられないのか、どんな党内事情があるのか、やめるためにはどうすればいいのかなどを、ゲストの河野太郎氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

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MATZ-TSさんへ

MATZ-TSさん、こんばんわ。

>出る杭になりたくない.現状から自力で抜けられない,

本当に、こういうところは日本人の一番弱いところですよね!
そのあたりが、他の国の事故を見てもスパッと原発をやめる決心をしたドイツとの差かもしれませんね。

>同時に円滑な移行に必要な,過渡期を綿密に設計する緻密さ・・こちらは得意とすべき点だと思いますが.そこをきちんと示して,あとは ビジョンを,誠実に訴える.

このご意見にもまったく同感です。
実は、このところ帰省して年老いた親父と毎日「原発」についての議論をしているのですが、
毎日、新聞を隅から隅まで読んでいる人間でも、代替エネルギーの技術についてはほとんで知らないという事実に驚いているところでした。
ですから、感情的に「脱原発」と叫んでいるだけではダメで、もっと次世代のエネルギーに移行するためのビジョン、ロードマップをしっかりと宣伝していくことが大切だと…痛感しているところでした。

今後は、できるだけ代替エネルギーのことなども改めて調べ直して、もっと訴えていかなければならないと思っています。
いつもありがとうございます。合掌

彼岸花さんへ

彼岸花さん、こんばんわ。
おかげさまで、久々の旅行を楽しんできました。
ただ、欲をかいて新しい生活ギリギリまで遊んでいたので、
帰ってきていまだに引っ越しの荷物が片付けられずに困っています(苦笑)
そんなわけで、お返事が遅くなって申し訳ありません。

>やめたくてもやめられないんだ、というのが本心なのかもしれませんね。

そうですね。きっとそうなんでしょうね。
実は、私は東電社員の友人がいるのですが、
彼に「原発をどう思っているのか?」と聞いてみたところ…
「個人的にはNOなんだけど、会社的には…」
と、非常につらそうな顔をして言っていたのが忘れられません。

もう人の良心だとかモラルだとか…そういうものが吹っ飛んでしまうくらい、
とてつもないカネの力が、関係者をがんじがらめにしてしまって、
みな思考停止状態になっているのでしょうね。

>まずは立地自治体に 原発関連の交付金や職に替わる生活の道を考えて…

私も、そのような考え方には賛成ですね。
自治体には、たとえ原発がなくなっても当分は交付金をしっかり支給して、
再生エネルギーの特区にして次世代の企業を誘致させるとか…
そういう政策をしっかりと行わなければ、物事が前に進んでいきませんものね。
そういう提案を脱原発サイドから働きかけることが大事なんだと思いますが、
いまだ感情的になる人も多いので(無理もないことなので非難はできませんが…)
これもなかなか難しい問題ですね。

とうとう浜岡の再稼働の話まで出てきてしまいましたから、
私も早く日常のペースに戻って、がんがん脱原発を訴えていかねば!
いつもありがとうございます。合掌

No title

おはようございます.うみそらさん,お久しぶりです.

今の痛みは,次世代のためだと思えば,希望を持って耐えられるはず.

勤勉なまじめ,親切.日本人の誇るべきところですね.

一方,出る杭になりたくない.現状から自力で抜けられない,という点はあるかも知れません.

孔子の論語 衛霊公第十五の三十 過ちて改めざる、是を過ちと謂う

同時に円滑な移行に必要な,過渡期を綿密に設計する緻密さ・・こちらは得意とすべき点だと思いますが.そこをきちんと示して,あとは ビジョンを,誠実に訴える.

これが必要なように思います.

国民に,客観的な情報公開が前提で,国民もそれらを勉強し,自分で考える努力.民主主義国家の国民の義務だと思います.

 自らを変えていく勇気と持続する忍耐力.私にも必要です.

No title

うみそら居士さん。お帰りなさい。
お引っ越しやご旅行、…お忙しくてはおいででしたでしょうが、
よい精神的休息にはなられたのではないでしょうか。^^

そうなんですよね。
自民党および原発関連企業やマスコミ・学者、立地自治体を含めた原子力ムラの人々は、やめたくてもやめられないんだ、というのが本心なのかもしれませんね。
もんじゅが成功し、核燃サイクルが動き出せば、原発そのものは無論
使用済み核燃料も、富を生みだし、自分たちに美味しい想いをこれまで通り
させてくれるいわば(絵に描いた餅ですが)宝の山。
ところが日本で一切核燃サイクルもやめ原発から撤退ということになると、
使用済み核燃料はただのゴミ、しかも大変なゴミ。その上膨大な廃炉費用は
かかり、そして原発に変わる火力発電施設などを新設増設しなければならない。
いわばプラスからマイナスに一気に変わるわけですから。それも何兆、何十兆というレベルでしょうからね。
そこに政治献金やらパーティ券購入やら、株券やら、天下りのうま味やら、組織票やら、スポンサー契約やら交付金やら仕事やらが複雑に絡んでいるんですから、
やめたくてもやめられない…
『安い、安全、クリーン』などという原発に絡む嘘は、ご本人たちがとっくの昔から、一番よく知っていたと思います。
しかし、やめないでずるずる原発にしがみついていて結局福島の事故は起きてしまった…
これからだって同じです。ずるずるしがみついていて事態が好転するわけじゃない。大きな痛みを伴う決断になるでしょうが、早い方がいい。
その決断が誰にもつけられないんですね。
日中戦争から太平洋戦争と…どんどん泥沼にはまっていっていることを
知っていながら、すっぱりとやめる決断がつかず、広島長崎に原爆を落とされて
ようやく戦争をやめることになった、あの日本と同じですね。

情けなくも腹立たしいことですが、万事はお金の問題だと思うんです。お金と利権。
原発は道義の問題や危険性の問題などをいくら訴えても日本ではやめられないでしょう…
原発に代わるお金が手に入る手段があるのなら、おそらく一気にやめられる…
そこを切り崩していかないと原発はやめられないと思います…。

脱原発(私は反原発なのですが)を唱えながら、こんなこと、なかなか正直に言いにくいですが、理想や大義が、『金と利権』の巨大な壁の前ではじきとばされるのを見ていると(福島の事故が起きてでさえ、ですからね!)、まずは立地自治体に
原発関連の交付金や職に替わる生活の道を考えてそこらあたりから切り崩していくしかないのかな、と思いますね。
地元が、「もう原発はいやだ。ここではやらせない」と言えば、政府も電力会社もどうにもできないんですから。

…溜め息の出ることばかりですね。
ドイツに出来て、どうして日本で出来ないのか…
根本的な問題もあるように思います…

お帰り、嬉しいです♪


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