原発のない社会をめざして 蒸気凝縮系機能の削除

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

蒸気凝縮系機能の削除

週刊文春の記事より転載です。






「なぜあれほど簡単にメルトダウンしてしまったのか。私は福島第一原発の事故以来、ずっと不思議に思っていました」こう語るのは佐賀大学元学長の上原春夫氏である。

上原氏は福島第一原発の復水器の設計に携わった経験を持つ。事故後、政府の招きで東電本店を訪れていた上原氏は、ある重大な事実に気がついたという。
「福島原発の設計時には、『蒸気凝縮系機能』という最後の砦となる冷却システムが存在していました。それはどうなったのかと東電に聞くと、ないというのです]

蒸気凝縮系機能というのは、原子炉から出る蒸気を配管に通し、「熱交換器」で冷やして水に戻し、再び原子炉に注水するという冷却システムのことだ。注水により炉心を冷やし、かつ原子炉内の圧力を下げる機能があるとされている。(中略)
この蒸気凝縮系機能は、電源がなくても作動する…ある意味、震災などの非常時にはいちばん大事な役割を果たすはずだった冷却システムなのです。 (中略)

ここにある内部文書がある。03年2月17日に開催された「第10回原子力安全委員会定例会議」の議事録だ。
「この機能は、機能的には安全上必須の設備ではないということで、例えばこれがなくなった後でも、主蒸気逃がし安全弁を使うことによりまして、原子炉の崩壊熱等を問題なく除去できるということで、今回削除するということでございます」(中略)

東電は「蒸気凝縮系削除」の申請を進めた。前出文書によると申請者は「東京電力株式会社取締役社長勝俣恒久」となっている。勝俣現会長だ。東電経営陣の体質として「事務系の社長は安全より収益を優先していた」(東電関係者)と言われる。企画部出身の勝俣氏も、例外ではなかったのか。

小出裕章・京都大学原子炉実験助教授はこう首を傾げる。
「原子炉を止めても残留熱という崩壊熱は続きますから、原子炉の中の水は沸騰する。沸騰すると圧力が上がってきますので、それを外に導いて凝縮させて冷却するという蒸気凝縮系のシステムは必要なのです。もともと必要があるから付けた機能は、削除するなんて通常では考えられないことです。設備を増強し安全を期すというなら分かるが、事故の恐れがあるから外すというのは本末転倒。当時からなんでそんなことをするのかと不思議に思っていました」(中略)

前出の上原氏もこういぶしがる。
「蒸気凝縮系は、最悪の場合に使う冷却システムです。それを使ったことがないからと撤去してしまうのは、安全神話ありきの発想だったとしか思えません」(中略)

蒸気凝縮系が撤去されていなければ、メルトダウンが防げていたかどうかはわからない。だが安全管理上、冷却機能の一つが外されていたという事実は重い。それを後押ししたのは原発推進派の政治家であり、安全委員会や保安院によるぬるま湯のチェック体制だったことは疑う余地もない。 上原元学長はこう語る。「結果としてメルトダウンをしている訳ですから、安全性に問題があったのは明らか。なぜ撤去したのか、東電には納得のいく説明を求めたいですね。ECCSは全ての原発に使われているシステムですから、福島第一だけの問題に止まらない可能性もあるのです」あまりに杜撰な安全意識の上に、福島第一原発は存在していたのだ。

人気ブログランキングへ
↑原発を止めたい方 クリックをお願いします
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

海空居士

Author:海空居士
当ブログはリンクフリーです。トラックバックや転載等もご自由に。
コメントも大歓迎です。興味深い情報があれば教えてくださるとありがたいです。
ツイッターもやっています。フォローやリツイートもしてくださったら嬉しいです。
心ある人達の連携で、なんとか危険な原発を止めましょう。どうぞよろしくお願いします。

カウンター
カテゴリ
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
月別アーカイブ
原発関係リンク
お世話になっているサイト
最新トラックバック
ツイッター
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。