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新基準で初めて再稼働の川内原発に残る疑問

【新基準で初めて再稼働の川内原発に残る疑問】
「合格=安全ではない」と規制委員長も明言
東洋経済ONLINE 2015年7月25日

東日本大震災後、順次稼働を停止、現在は一基たりとも動いていない原子力発電所が、ついに稼働する。

7月10日、鹿児島県にある川内(せんだい)原発1号機の原子炉に、九州電力が核燃料を搬入し終えた。使用前検査が順調に進めば、8月中旬に制御棒を引き抜いて原子炉を起動する。2013年7月に策定された新規制基準の下では、「全国初の再稼働」となる。九電は同2号機も9月下旬の起動を目指す。両基で月間150億円程度の収益改善効果を見込み、5期ぶりの黒字化にも期待を寄せている。

■現在、合格は5基

2012年9月に発足した原子力規制委員会にとっても、川内原発は、新基準で最初に審査を終了した原発だ。田中俊一委員長は、「新基準は以前より要求レベルが高いので、事業者も四苦八苦しており、ずいぶん時間がかかった」としつつ、今後は経験の蓄積により短縮できると語る。

規制委の新規制基準適合性審査は三つの段階に分かれている。原子炉の基本設計を審査する「原子炉設置変更許可」と、詳細設計を審査する「工事計画認可」、運転管理について審査する「保安規定変更認可」である。最も重視されるのが原子炉設置変更許可で、これを得れば“実質合格”と見なされる。

現状、実質合格となったのは川内原発と関西電力の高浜原発3、4号機、そして7月15日に許可された四国電力の伊方原発3号機だ。伊方は残りの認可手続きなどを経て、早ければ今年度中に再稼働する可能性がある。

一方、高浜3、4号機は福井地方裁判所で運転差し止めの仮処分を受け、関電が想定していた今年11月の再稼働は困難になった。ほかの審査中原発の再稼働は、あっても2016年度以降の見込みだ。

ただ、審査過程では、多くの疑問点も浮かび上がった。

肝心の安全性について規制委は「セシウム137の放出量が(福島事故の100分の1に当たる)100兆ベクレルを超えるような事故の発生頻度を、1原子炉当たり100万年に1回以下にするという安全目標を、川内原発は十分満たしている」と強調する。

しかし、この安全目標は、テロ攻撃などのケースを除いている。そもそも、新規制基準として、定められたものでもない。これを安全性判断の根拠といえるのか。

田中委員長は「川内原発は新規制基準に適合したもので、安全と認めたわけではない」と断言する。これは「原発にリスクゼロはない。安全と言えば、新たな安全神話につながる」という限界を示すと同時に、福島事故を踏まえた自戒でもある。

■新基準そのものも疑問あり

「世界で最も厳しいレベル」(規制委)という新規制基準に関しても疑問が残る。

たとえば、火山に囲まれている川内原発の審査で、焦点とされた火山影響評価。規制委は原発に影響を及ぼす巨大噴火の可能性は十分に小さく、監視によって噴火の前兆も把握できると結論づけた。

だが、たとえ前兆をつかめたとしても、噴火時期も規模もわからないというのが学界の専門家の見方だ。審査では火山の専門家は一人も意見を聞かれていない。規制委審査は科学的といえず、審査基準の火山影響評価ガイドの見直しを求める声も強い。

また、自治体が策定する防災避難計画は、審査の対象になっていない。米国では、連邦緊急事態管理庁(FEMA)という専門機関が避難計画の実効性を審査し、同国の原子力規制委員会もプロセスに深く関与している。

2014年に規制委委員を退任した大島賢三氏は、「日本版FEMAのような組織を作り、プロが関与することが必要。今やっても遅くない」と提言した。が、いまだ実現の動きはない。

田中委員長自身、かねて「規制基準と防災は車の両輪」と強調してきた。ただ、現在の法体系上、避難計画の実効性を評価する立場にない、と繰り返している。それでも新規制基準は世界最高レベルと訴えるのは妥当なのか。

■ いまだ再稼働反対が過半数

地元合意の対象を都道府県と立地市町村に限定している現状など、再稼働に至る過程についてはほかにも問題点が指摘されている。だが、今の自民党政権に、見直しに取り組む姿勢は見受けられない。

それどころか今春の電源構成の議論のように、原発依存度を高めに維持するため、規制委自身がまだ一基も許可していない老朽原発の運転延長を、長期目標に織り込む始末だ。これでは世論で再稼働反対が過半を占める現状も仕方ない。原発は安全性の追求が大前提ということを、あらためて問う必要がある。

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