原発のない社会をめざして 原発マネーに群がった地元

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原発マネーに群がった地元

「原発マネーに群がった…」で何回かアップさせていただいた記事の最後です。以下…







国家として巨額の国費=税金を投入し、原発建設を推し進めてきた政治家と官僚機構。彼らの庇護を受け、原発運用で巨額の利益を上げ続けてきた電力会社と関連企業。そして、そこに「安全だから」とお墨付きを与えてきた学者たち…
この渦の中で、原発マネーに翻弄されてきたのが、原発を誘致してきた「地元」である。

原発が稼働する地域では、住民懐柔の手段あるいは「迷惑料」として、国費から多額のカネが交付されてきた。福島県の場合、電源三法による交付金は08年度で約140億円に達しており、そのうち56億円が、福島第一原発、第二原発が立地する浜通りの4町(双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町)の収入になっている。

これらの町の周辺には、原発マネー由来の健康施設や、運動公園、野球場が建ち並ぶ。東電が出資して運営し、現在は事故対策の現地本部が置かれているスポーツ施設「Jヴィレッジ」もその一つだ。
原発マネーにより、こうした地域の一部の人々は、確かに恩恵を受けてきた。
(中略)

カネが落ちるとともに地域には雇用が生まれた。学校では子どもたちが原発の素晴らしさを教え込まれ、「なぜ原発を批判する人がいるのかわかりません」などと作文に記した。
だが実際には、町々は事故の以前から、原発マネーによる「バブル」の後遺症に苦しんでいたのだった。

「最初は大きなおカネが落ちても、10年も経つと交付金の額も下がってきて、今度は作りすぎたハコモノ施設の維持費でクビが回らなくなってしまった。クスリの効果が切れるようなものです。よその人から見たら相当のおカネで潤ったように見えるのでしょうが、実際には当初いた原発長者の大半が消滅したのですよ」(富岡町の元郵便局員で原発問題に40年取り組んできた石丸小四郎氏)

原発が落とすカネで、過疎地だった町はしばらくの間、賑わったように見えた。だが、やがて原発の出入り業者の決定が入札制に変わり、地元業者は弾き出されるようになった。夢の町になるはずだった双葉町は、08年度には原発のある町で全国唯一、財政の早期健全化団体に転落している。
(中略)

関係のない人々が「カネをもらったクセに」と批判するのは簡単だが、そう仕向けて地元を骨抜きにしたのは国であり、電力会社なのだ。住民の信頼を裏切り、「想定外」という言葉で責任逃れをする者たちの罪は、あまりに大きい。

環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏は、「産官学が一体化した原子力村を解体しなければならない」として、こう語る。

原発推進によって利益を得るごく一部の人間たちのために、消費者も世界一高い電気料金を払わされているのが現状です。今後は原子力安全委員会など、官僚と電力会社にとって都合のいい人たちだけのクローズド・コミュニティーを解き、第三者や市民の目が行き届く組織に変えていかなければなりません」

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