原発のない社会をめざして 原子炉の脆性破壊:玄海原発1号炉劣化問題

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原子炉の脆性破壊:玄海原発1号炉劣化問題

福島のように地震や津波がこなくても、「老朽化による原発の危険性」という非常に大きな問題があります。
そのキーワードとなる「脆性破壊」についての良い動画がありましたので、今回はそれをご紹介いたします。



政府は、原発の運転を原則40年に制限するとし、安全性を確保できれば例外的に20年の延長を認めるとしていますが、では原発の寿命をどうやって見極めるのか?
キーワードとなるのが「脆性破壊」という言葉です。放射線の影響で原子炉が脆くなることで起こる現象です。この問題で、今日九州電力の玄海原発1号機について、専門家の会議が開かれましたが、議論はまとまりませんでした。

熱湯で温められたガラスのコップ。冷たい水を入れると表面に急速にヒビが。脆い物質が壊れる脆性破壊と呼ばれる現象です。運転開始から36年が経った九州電力玄海原子力発電所1号機。予測より早く老朽化が進んでいることを示唆するデータが明らかになり、脆性破壊の危険について専門家が議論を続けてきました。

問題となったのは、核燃料の入った圧力容器。運転中の圧力容器の温度はおよそ300度。脆性破壊のきっかけとなるのは、緊急時に非常用の冷却装置を作動させた時などです。熱い圧力容器に冷たい水が大量に注入されると、内側は急激に冷やされます。この時、傷があるなどの条件が加わると、最悪の場合亀裂が拡がり、容器が破損する可能性が指摘されたのです。

■忍び寄るリスク

なぜ、そうした懸念が出てきたのか?これは圧力容器の材料に似た鋼鉄です。実験用の装置に置いてハンマーで強く叩きます。変形するものの完全にはちぎれません。鋼鉄には粘り気があるからです。しかし液体窒素に入れてマイナス190度以下に冷やすと、今度は真っ二つに割れてしまいました。鋼鉄は冷やすと粘り気が失われ、ガラスのような脆性破壊が起きるのです。
この脆性破壊は温度の変化だけでなく、放射線を浴びても起きやすくなります。運転中の核燃料からは、さまざまな放射線が出ています。この内特に問題となるのが中性子線です。中性子線を浴びると鋼鉄の性質が変わり、粘り気を失って脆くなります。その結果高い温度でも脆性破壊が起きやすくなるのです。

京都大学 原子炉実験所 義家敏正教授 「普通なら室温あるいは0度以下でも強い衝撃を与えても壊れないが、原発の場合は中性子が非常に多量に材料に当たるので、そういうことが顕著に出る」

脆性破壊は、運転期間が長くなり中性子線を浴びれば浴びるほどより高い温度で起きやすくなります。このため電力会社では、運転開始の前に圧力容器の中に容器と同じ材質の試験片を入れておき、定期的に取り出して調べています。これが原発の寿命を推し量る上で重要な指標となっています。

玄海原発1号機では、運転開始当時、脆性破壊が起きやすくなる温度はマイナス16度、それが運転1年後には35度でも起きやすくなり、運転18年では56度になっていました。これらのデータを元に計算したところ、34年で78度になるはずでした。ところがこの年実際に試験片を取り出したところ、これより20度高い98度、原子炉の老朽化が予測したよりも進んでいる可能性を示すデータでした。

98度で安全に問題はないのか? 専門家は4ヶ月にわたり議論しました。そして今日、原子力安全保安院は、試験片を電子顕微鏡で調べた結果などから、「原子炉の健全性は保たれている」とする報告書をとりまとめる予定でした。

原子力安全保安院の担当者 「評価した結果、健全だと確認」

その上で、予測より20度もずれていた原因として、計算方法の精度が十分ではなかった可能性を指摘しました。ところが専門家の一人から、「予測が正確でない以上、健全かどうかの判断は慎重にすべき」という意見が出され、審議は継続されることになりました。

東京大学 井野博満名誉教授 「原子炉圧力容器の安全性を担保するのが予測式。それが合わないとなると非常に危ない。事故を絶対防ぐことが前提にならないと、原発の運転はできないと思う。そういう芽は極力摘むことにしなければいけない」

原発の運転を続ける限り避けられない劣化。将来の安全性をどうすれば確認できるのか?まだ課題は残されたままです。現在、日本にある原発は54基。その内19基は運転開始から30年を超える古い原発です。老朽化が安全性に影響を及ぼしているかどうかを、厳しく検証することは避けて通れない作業と言えます。

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